　今回からは年末特別企画です。まずは、今年プレイした作品の主人公について、ランキング形式で紹介してみましょうか。

　可愛い主人公が沢山いましたね。

　第5位。

『終遠のヴィルシュ　-ErroR:salvation-』　セレス

　悲観的なところや、自己肯定感が低い点といった部分が、私とよく似ていて、非常に共感が出来た主人公です。セレスとはシンクロ率が高く、プレイしていて、とても快適でした。

　物語冒頭では死人のような目をしているセレスですが、話が進むごとに自分の意志や願望といったものを抱くようになって、少しずつ雰囲気が明るくなっていき、とても応援できる主人公でしたね。そのような僅かな光すら、真っ黒な闇に呑まれて、何度も絶望させられてしまうのですが。

　それでも、そんなセレスが好ましく、各救済エンドにおける穏やかな表情には、「貴女がこれで良いのなら、私もこの過程と結末を受け入れるよ」と伝えてあげたくなります。ずっと虐げられてきたセレスが満足していれば、それで良い。そう思えるのが、終ヴィルです。

　第4位。

『BUSTAFELLOWS』　テウタ

　この子は本当に可愛いの一言に尽きますね。CV付きの主人公なのですが、その声が本当に愛らしい。近藤唯さんの演技が最高です。

　時を遡るという特殊能力を持ちながらも、何でも能力で解決しようとはしない。その精神がとても好ましい。自身の能力について思い悩む姿もあり、人間らしいと言いますか、年相応な感じがあって良いです。

　また、ライターとしての誇りと信念を持ち、芯が強いところが素敵だと思います。しかし、日常パートでは結構お茶目だったり、攻略対象に揶揄われ、遊ばれたりと、オフの姿が非常に可愛らしいですね。

　第3位。

『キューピット・パラサイト』　リネット・ミラー

　人として（リネットは女神ですが）大変好感度の高い主人公でした。前向きで、純粋で、明るい。異性からも同性からも好かれる人柄で、私もリネットはお気に入りの主人公です。

　頑張る社会人そのものですので、見習いたい点や尊敬している点が沢山あります。リネットのような社会人になりたいと常々思っています。

　また、プライベートにおいて、親友のクラリスと楽しく暮らしているところも好ましいですね。クラリスとの気の置けない掛け合いは、リアルな20代女子のやり取りそのもの。コロナ禍になってから、リアルで友人と会う機会が激減したことも相まって、2人がキャピキャピと楽しそうにしている姿を見るのが好きです。

　第2位。

『ピオフィオーレの晩鐘』　リリアーナ・アドルナート

　清らかで、優しくて、少し儚げで。しかし、実は肝がとても据わっている。リリィは清純派の愛らしい主人公です。ただ、普通の女性とは異なり、命の危機に晒される修羅場と地獄を潜り抜け過ぎていますが。

　本当に、見た目に反して心が逞しい女性です。かなり血腥いシーンの多い作品ですので、そういった光景を目にしてしまうことの多いリリィ。シナリオゲームですので、そのような場面はト書きによって表現されています。……普通なら心が壊れていても、おかしくありませんね。あのような凄惨な有様を幾度となく目にしながらも、気丈に振る舞える度胸には感嘆しました。どのような修羅場に遭っても、攻略対象に寄り添い続ける姿はいっそ神々しさすら感じます。

　あと、リリィは菓子（ドルチェ）作りが趣味であり、特技なので、作中では様々なお菓子を作っています。イタリアの伝統菓子が中心ですが、本当に美味しそうに描かれています。しかも、店に出せそうな腕前です。私も食べてみたいです、リリィの作ったお菓子。

　第1位。

『ビルシャナ戦姫　～源平飛花夢想～』　遮那王／源義経

　私の大好きな戦う女の子です。しかも、口調がとても堂々としていて、そういうところも好ましい。そして、己の立場や信念に苦悩する姿は愛おしく感じます。

　男に引けを取らないくらい堂々とした遮那王、結構甘い物好きです。果物や甘味を口にしている時の顔は、まさしく女の子のそれ。FDでは、そういった何気ない幸せの瞬間が沢山描かれたら嬉しいです。

　そして、遮那王の魅力は、その強さ。女性であっても、馬で大地を駆け抜け、先陣を切る。自軍に貢献を成さんと果敢に斬りかかっていくその姿には惚れ惚れします。非番であっても、鍛錬や修行を怠らない真面目さと勤勉さで、本当に人として好ましい主人公です。