ハクソー・リッジ

真実の物語とテロップが出る映画は第二次世界大戦の沖縄戦を描いたもので、その迫力に満ちた映像やサウンドは恰もその戦地に居るかの錯覚すら与えてくれ、思わず息を潜めたくなるほどだ。ただし、凄まじい激戦と評価される本作の焦点は別のところにある。それが多くの人命を救い名誉勲章が与えられたデズモンド・ドスで彼は良心的兵役拒否者で入隊。それから衛生兵として驚くべき行動で見ている者を驚愕させるわけだが、そこに至るまでの過程は視聴する側としても辛いものがある。痩せ男で見るからに弱そうなデスを演じるのはアンドリュー・ガーフィールド。規則に従わない様は見ていて時にイラッとさせたりもするが、言うなればこれが彼の信念なのだろう。その為、当然除隊という路線なのかと思いきや、この辺りの流れも本作の面白いところかもしれない。視聴は二度目となるが、正直なところ今回の方がより楽しめた印象がある。生々しい銃撃戦。対戦相手が日本ということで見ている方としても実に複雑だ。(2016,アメリカ、オーストラリア)

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