8月12日
赤坂 蓮
第1話 一年後の君に
ふと目が覚める
いつもの天井、何も変わらない日常、今日も1日が始まった。
気だるい体をどうにかしてゆっくりと起こす
近くにある目覚まし時計は8時半を指していた。
「…なんだ、もうこんな時間か。」
頭が重く、昨日のことも曖昧だ。
ただ食欲はある。
俺はゆっくりと立ち上がり、地面に放り投げられている自分の服や本を踏まないように歩きながら台所へと向かう。
二日三日も洗い物をしていないと水道台も皿で溢れ出してくる。
とりあえずアマゾンで買って愛用している小鍋に水を溜め、それを火にかけて沸かす。
冷蔵庫の中身をチラッと確認するが使えそうな食材はなく、ビール四缶とマヨネーズなどの調味料、栄養ドリンクに食べ残したご飯がタッパーに詰め込まれていただけだった。
俺はそっと冷蔵庫の扉を閉めて冷蔵庫の隣にあるカゴからカップラーメンを取り出してフタを開け、小鍋の隣に置く
よくあるルーティンだ。
お湯が沸くまで俺はまだ覚めきっていない体と目を覚ますために洗面台へと向かい、顔を洗う。
顔を拭いたところで自分の寝癖が酷いことを鏡で見て「いつにもましてひどいな…」と呟くのだった。
家から出る理由もなく、おそらく今日もダラダラと過ごせば1日が終わってしまう。
髪を濡らして寝癖を治しているとお湯が沸き始めた音がした。
タオルで頭を拭きながら火を消して熱湯をカップラーメンに注ぎ込む。
お湯の量は線よりも少し多め、3分以上待って麺にお湯を吸わせて伸ばして食べるのが自分流だ。
カップラーメンが出来上がるまでに机の上にあるお菓子の袋やメモ帳、その他いろいろなものを片付けて一仕事終えた俺は椅子に座る。
スマホを見れば過去に作った自分の曲にコメントがいくつかきている。
それをしっかりと返信するのがいつものルーティンだ。
別に曲作りで生計を立てているわけでは無いが、何か自分の価値を見出したくて始めたのが曲作りとそれをアップロードするものだった。
今ではこんな些細なことでも曲を聴いて俺のファンになってくれる人もいれば、批判する人もいる。
昔みたいに自分が本社まで出向いて契約を結ばなくても有名になれる時代なんだ。
今はまだ有名とは言えないが、誇れるものがあればそれでいい、そう俺は思っている。
この俺が作った曲のように。
気づけば3分などとっくに過ぎ、もう食べごろだと言わんばかりにカップラーメンはいい匂いを放ってくる。
俺はフタを取り、豪快に麺を啜り食べた。
こんな日常が、いつまでも続いてもらうとありがたいのだが、あいにく人生というものはそんなに甘く無い。
全ての麺を食べ終わり、汁もある程度飲んだところで残った汁は洗面台に流し込み、カップラーメンのゴミは近くにあるゴミ袋に押し詰めた。
「そろそろ片付けないとな。」
何回言った言葉かは知らないが、俺はそれを呟きながらまた椅子に座り、スマホを眺める。
ここ最近は猛暑だったり豪雨だったり、偏りのある天気ばかりだ。
そのせいもあって家からは出る気力も湧かず、こうして廃人と化した生活を送っているわけだ。
いくら曲作りを趣味にしていたって娯楽とは少し違う。
趣味というものはやり始めれば楽しいものだが、そのやる気の原動力は気分によって変わる。
だが娯楽は別だ。自分がとにかく夢中になってやる娯楽は時を忘れ、我を忘れ、自分をダメにする。
それぐらい自分でもわかる。
趣味は自分にとって自分らしさを強調し、自分の存在価値を高めてくれる。
対して娯楽は自分らしさを削り、自分を欲望の場で動くガラクタ人形に仕立ててしまう。
娯楽を趣味にできる人はそうそういない。
特にこの現代はそうといえる。
…例外もあるが、俺はそう考えている。
娯楽が溢れ、自分を生かせる趣味が埋れてしまっている
もし趣味を見つけたとしても、娯楽の前では趣味は輝けない。
そうして成り上がったのが俺みたいな人だ。
まだ俺は趣味に対する熱意の波があり、俺の趣味に対して反応を示す人たちもいる。
だからこそ娯楽漬けの人間にならなくて済んでいるが、こんなことを考えて自分を正当化してしまうともっと自分をダメにしてしまう。
俺は娯楽であるゲームアプリを次々とスルーして趣味である音楽作成アプリを嫌々ながら開く。
自分の世界に入り込んで仕舞えばこっちのものだが、その世界に入り込むまでが気分によって違う。
今日は、多分入りにくい日だ。
とりあえず自分が作成した曲をどんどんスルーしていき、未完成の曲たちを手がける。
気分は乗らない
かと言って曲を作るのは嫌では無い。
どうも矛盾しあう自分の気持ちを抑えながら、俺は音楽制作に取り掛かるのだった。
一度初めてしまえば大抵のことがなければ止めることがない。
これが唯一、俺が趣味を続けられる理由なんだと思う。
気づけば10時を軽くすぎていた。
まぁいつも熱中するとこんなものだ。
「そろそろ終わるか…」
一仕事し終わったように呟いて俺はベッドにダイブした。
何もしないこの時間が一番無駄でくだらないことぐらい、自分でもわかっているが、それ以上に自分の体が動きたくないと俺の意思を拒む。
不意にインターホンが鳴った。
普段誰も寄り付かないこんな場所に、突然鳴ったのだ。
「なんだ…?最近はアマゾンで何か注文をした覚えなんてないし、家賃もなんとか大家と交渉して大丈夫なはず…誰だ?」
覚えのないインターホンに若干の面倒臭さを感じながら、俺は玄関の方へと足を運んだ。
ドア窓から外を見てみると、帽子を深くかぶって顔の見えない黒で染めたコーデの人が立っていた。
(たまーに外出する俺のコーデと似てるな。)
友達…ならこんな格好をするわけもなく、俺はますます誰かわからないまま様子見を兼ねてドアを開けた。
それもほんの少しだけ。
すると空いた隙間をここぞとばかり狙って手を食い込ませ、強引に開けられると同時にその男は俺の肩を強く掴んで話しかけてきた。
ドアを閉めるなんて到底できない、驚きを表情に移すよりも早いスピードでその男にドアを開けられた。
「お前!今何月何日だ!まだ誰にも人に会ってないだろうな!?今日、これからお前の家に訪れるやつは全員スルーしろ!絶対出るなよ!わかったな!」
息を荒げながらその男は俺に何かを警告するように話してきた。
もちろん俺はその男など知っているはずがなく、気味の悪くなった俺はその男を強引に自分から引き剥がして、
「いきなりなんだよ!気持ち悪りぃな!」
とだけ怒鳴ってその男を外に押し出してドアを閉めた。
押し売りも、勧誘も、こんなことは一度もなかった。
今までない経験に俺は少しだけ恐怖心を覚え、普段よりも少し厳重に鍵をした。
リビングに戻ってきたのはいいが、どうも気持ちが落ち着かない。
自分自身、あの人が誰だったのかまったく想像つかないのに対して相手の方は俺のことを知っているのに加えて家までバレている……
今のネット環境下でそんなことは容易いことなのかもしれないが、実際考えるだけど被害に遭ってみるとでは話が違う。
(それにあの男、、、何か気にしてたよな。)
言われたのは主に二つ
一つ目は今日が何月何日なのか、二つ目はこの時間以降に俺の家に訪ねる人には出るなということ。
ただそんなことを見ず知らずの人に言われたのだ。
何をどうしていいのかがわからない。
「まず、今日は何日だ?」
男から聞かれたこと……何月何日かを知りたがっていた。
スマホには今の時間と、その下に「8月12日」と書かれていた。
(8月12日ねぇ……)
思い当たる節はない。
別に友達の誕生日ってわけでもなく、休日でも、事件の日というわけでもない。
日付の確認も終わり、男の気にしていた謎の一つは解消された。
だが問題はもう一つの謎………
(これから俺の家に訪れる人は全員スルーしろ…か。)
これに至っては何を言っているのか全くわからない。
俺の家に来る人なんて限られている。
配達の人、ごく稀に来る友人、その二つだ。
逆に、それ以外は滅多に来ない。
大家もわざわざ俺の家に押しかけてくることもなく、何かの勧誘などはまず来ない。
だからこそあの男は異例であり、そしてそいつの発言も異例であるのだ。
(まるでこれから俺の家に誰か来るみたいな言い方だったじゃねぇか…)
もしかしたらあいつが何かイタズラか何かをするためにからかっているだけなのかもしれない。
もしあるとすればどこかの迷惑ユーチューバーみたいなものなのか……
それにしては汗もダラダラとかいており、演技にしては嘘だろと言わざるを得ないほど高クオリティだった。
しかし納得のいく説明が今のところこの説しかない。
ましてや「預言者です。未来人です。」なんて話は信じれるわけがない。
「…気持ち悪りぃ。」
久しぶりに誰か家に来たと思えば全く知らない人。
ましてや向こうは俺のことを知っている様子でここにいていたような気がする。
俺は再びリビングに戻り、さっきの摩訶不思議な現象を忘れようと音楽制作を始めるが、どうもさっきのことが頭にこびりついて全く離れない。
(マジでなんだったんだよ…別にどこかで知り合ったわけないし、そもそも知ってても俺の家を教えたりすることなんて滅多にないし…本当なんなんだよ……)
何か気になるといつもこうだ。
娯楽で時を忘れることはできるが趣味ではなかなかうまくいかない。
俺は音楽制作を渋々やめてゲームアプリを開き、そのまま趣味から娯楽へとチェンジした。
娯楽はやはり楽しいものだ。
人生において娯楽ほどの時を忘れる時間などないほどに。
「……とりあえず飯にするか。」
時間を忘れて俺は娯楽を楽しんでいたらしい。
とりあえず昼食を取ることにした。
昼飯も朝飯同様にカップラーメン、そして気持ち程度のもやし炒めを食べた。
ご飯を食べてからはゲームをして、気がついたら夜になっているのが普段なのだが、今日はどうもそのようにはいかない。
(やっぱり気になるんだよな…なぜ俺なんだろう。別に俺は全く知らない人なのにあの男は俺のことを知っている…なにを伝えに来たんだ…?)
考えれば考えるほどわからなくなってくる。
たまたま偶然なのか、それとも人を間違えたのか、、、どっちにしてもあの男の言動は全てと言っていいほどおかしかった。
「…まぁ気にしすぎるのも良くないか!」
ダラダラ答えのないことを考えたって時間の無駄だ。今は精一杯自分の時間を楽しもう。
時は18時を回ったところだ。
それまで寝たりゲームをやったりなどして自分の有意義な時間を過ごし、気づいたらこの時間になっていた。
ただ、夜に近づけば近づくほどあと男の言葉が気になって仕方がない。
(普段誰一人も俺の家に来ることなんてなかったのに今日になって知らない人が来たんだ…この時点で十分おかしいんだが問題は『まだ他に来るかもしれない』ってことだ。あの男の話…言い方を変えれば「夜にも来客が来るが、注意しろ」と、言っているようなもんだ。)
俺に用がある人など友達を含めても片手で数えれる人数しかいないのに、今日になって急に俺の家に来たとなるとどうにも落ち着かない。
それが俺にとっては邪魔な情報だった。
「っぁぁあ!!イライラする…なんで俺がこんなに考えなきゃ行けねぇんだよ!」
俺は夜飯の支度をしながら冷蔵庫の奥の方に大切にしまっておいたビールを取り出す。
(…今日ぐらい別になんでもいいだろ。)
飲めば酔いで今日一日のことも忘れれるだろう…
そう考えている矢先、俺のスマホに電話がかかってきた。
ほぼ初めての体験…と言っていいほど俺に電話がかかってくることは珍しかった。
「…誰だ?」
LINEでの電話ではなく、電話番号も見たことがない。
正直出なくてもよかったのだが、もしどこかの企業からの音楽制作のオファーだとしたら…と考えるとついその電話に出てしまった。
「…もしもし?」
「おい、お前酒飲むんじゃねぇぞ。」
「……は?」
電話に出たのは聞き覚えのある声だ、
なんというか、俺に似た…そんな声だ。
「お前、酒弱いから飲むなって言ってんの。だから生半可な行動をするんだよ。」
「…は?お前誰だ?」
俺はそう言いながらも部屋中を見渡す
相手の言っていることは全部俺に当てはまる。
これから酒を飲もうとしていること、俺が酒に弱いこと、酔うと自分に制御できないこと、
全て見抜かれた上で電話で伝えてきている。
「…お前!今朝の真っ黒い男か!?」
名前も名乗らず俺に注意だけしてくるその言動はどうも朝に出会った黒ずくめのあの男に似ていた。
ただ俺がそれを言った瞬間に電話が切れた。
まるで自分の正体がバレたくないかのように。
「…なんだよ、今日は何があるんだよ、、」
普段人とは縁もゆかりもない生活をしてしたのに今日になって色々な人に絡まれる…
それほどに今日は何かあるのだろうか。
8月12日
何故そこまで奇妙な現象が続くのか
それは全く検討のつかないものだった。
「…もういいさ。今日がなんの日であろうと、酒を飲むなと言われても、そんなの俺の勝手だろ!」
俺は怒りに任せてビール缶の蓋を勢いよく開けてグビッと一口豪快に飲む。
今の不可解な現象を全て忘れることができるのはこれしかなかった。
「…はぁ、気持ち悪ぃ、」
朝から俺の家に訪問する知らない男、黒ずくめの男は何故俺の家がわかったのか、何故俺のことを知っているのか、何故電話までして俺に注意喚起をしたのか…考えても全くわからない。
「おふざけならよそでやれ………」
そう呟いて俺はもう一度ビールをグビッと飲む
たった二口飲んだだけなのに顔は赤くなり、イライラした気分もだいぶ収まってきた。
よく考えればすぐに警察に通報すればよかったんだ。
もしかしたら盗聴器や盗撮器具が俺の家から見つかるかもしれない。
もしかしたらここ最近の不審者を捜索していてこのアパート周辺を見張ってくれるかもしれない。
そうだ、通報すればよかったんだ。
俺はベロベロに酔いながら110番通報し、今日起きた不審な出来事について通報した。
警察側もこんなベロベロに酔った人からの通報だとあまり信用してくれない感じだったが、とりあえず家に来て事情聴取するとのことだ。
俺は警察が来るまでに缶ビールを一缶飲み干してダラダラとベッドの上で過ごしていた。
警察には悪いが不安を抱えたまま明日を迎えるのはどうしてもムズムズしてしょうがなかった。
ふとインターホンが鳴った。
通報してから五分、六分くらいだ。
少し早いなとも思ったが警察が早く来てくれることに越したことはない。
俺はドア窓を覗いて警察かどうかを確認することなくドアを開けた。
————その瞬間
腹部に熱が走るような感覚を味わった。
目の前にいる男は黒ずくめで顔が見えない、俺の腹部めがけてなにかを差し込むように俺に向かってきたのだ。
熱だと感じたその感覚は徐々に痛みへと変わり、その痛みが吐き気として伝わってくる
おそらく包丁で左腹部を指されている
抵抗しようとするが酒を飲んでいるせいで力が思うように入らない。
「ぁぐっ……ぁ、ぁあ、」
声が出ない
パニックになると人は声が出なくなるんだと今初めて自分の体で体感した
「今日は8月12日、お前にとってこの日は忘れられない日になるだろう。今はこれしかできない。ごめんな。」
黒ずくめの男は俺の耳元でそう囁く。
俺には意味がわからなかった、それ以前に意味が分かったとしても俺は助からないのだろう。
黒ずくめの男が退くと俺はそのまま前に倒れ込んだ。
踏ん張る力などもうない。
声を出す力もだ。
霞んで意識も朦朧としている中、男が去っていくのが見えた。
黒ずくめではあるが朝に出会った人とはまた違った少し小柄な体型だった。
そこで俺は全てが繋がった。
朝俺の家を訪れた黒ずくめの男はコイツがここに来て俺を殺すのを知っていた。
だから俺に強引にそのことを伝えようとした。
言葉を信じることなくのうのうと自分の意思だけで生きた俺が今この姿になっていることに気がついた。
俺は馬鹿だ。
たが、後悔しても死ぬのには間違いない。
パトカーの音が鳴り響く。
俺の通報で来たのか、他の人が通報したのかわからない。
だがもう俺は助からないだろう。
遠のいていく意識の中で、俺は自分の過ちに決意を決めて目を閉じた。
8月12日、
俺にとってなにもなかった日が、俺の命日になった。
…あれ?俺を助けるためにこの日のことを伝えに来たあの黒い男は、なんで俺が今日死ぬことを知っているんだ?
何かの気配を感じて、俺はゆっくりと目を開けた。
あたり一面真っ白ななにもない空間…
死後の世界なのだろうか。
「8月12日、君はこの日付がどんな日なのか、よく分かったかい?」
後ろから声がする。
だが振り向こうとするが振り向けない。
目だけが存在しているような感覚だ。
「君の人生、なにもできなかったのは残念だね。だけど僕はそんな君を救いたいんだ。とは言っても僕が何か手を出すつもりはない。君が君自身を救うんだ。」
声の主は一方的に話してばかり、俺だって色々と聞きたいことがあるのだが、声というものが出ない。
「残念だが僕は君を生き返らせるなんてことはできない。ただ君があの8月12日の出来事…その日に殺されることなく12日を過ごし終えた場合、君は何事もないかのように8月13日から過ごすことができる。」
まだ俺がここに来た理由も知らないのに声の主は次から次へと話を展開してくる。
「…要するに、お前にチャンスを与える。そのチャンスを活かしてお前を助け、無事13日まで生かすことができたらお前は生き返れるんだ。」
真っ白な世界がどんどん崩れて黒い世界へと変わる
目だけしか感覚がなかったのが徐々に全身を取り戻していく。
体が宙に浮いている感じ…
そこから一気に体が落ちていく感覚がした。
「頑張りたまえよ!———いつしかの自分。」
落ちていく時に俺は後ろを振り向いた。
そこには俺に似た誰かが、落ちていく俺を見ていた。
(頑張りたまえ、いつしかの自分)
俺は確かに聞こえたその言葉を胸にしまい、落ちていく感覚を、目を閉じて全身で感じ取った
ゆっくりと目を開ける
俺は大通りの交差点を眺める形で突っ立っていた。
ズボンからスマホを取り出して日時を確認する。
『8月12日 9時30分』
俺はスマホをそっとズボンにしまってフードを被る
(俺が助けるんだ。)
夏真っ盛りの日差しの中、黒服の俺は小走りで自分の住んでいた家へと向かった。
8月12日 赤坂 蓮 @akasakaren
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