第25話 恋するにやんこな魔法使いと森のお花畑 5

「あの・・暗黒の黒猫のアシャ様 少しだけ」イリン・エイル


「え・・いいけど?」アシャ


「ちょっと店の外で・・」「はい、はいイリン・エイルちゃん」


「で・・お話は?あん・・・んんん」

「心が視えたから 言うけど

ファリさんもレーヴさんも奥さんも子供もいるわよ」黒猫のアシャ


「ええええ!!!いるんですか?」声を上げるイリン・エイル


黒猫のアシャは説明を始めた

「レーヴさんには ファリさんの妹のリリーシュちゃんって

可愛い少女がね いるのよん」


「ファリさんは最初の奥さん

実はレーヴさんの妹で 早くに亡くなって

今は再婚だけどとても綺麗で優し気な美人ちゃん 新婚ほやほやね」 


「昔、故郷の砂漠の星が未開だった頃 お互いの子供時代 今の奥方のナギさんが

水の神の生贄で殺されそうになってるのを助けたって・・」


「・・・レーヴさんの宇宙船が砂漠の星に来て 秩序も政府もない未開の星から 

いきなり惑星開発が進んだり 状況が一気に変化したんだけど」


「うん、そうね・・・エイルちゃんに役立ちそうな情報は~」

考える仕草をする黒猫のアシャ


「生憎 ファリさんもレーヴさんも 男の兄弟はいないわね~

でも、ファリさん 従弟なら沢山いるわよ」


「え!!」

「そういえば ファリのお父さん 長は独身よね」


「写真か何かあります?」


「ないけど思念で伝えるわん うふ」


「・・・・・あ・・渋くてカッコいい 本当に独身なんですか?」

「ファリさんが子供の時に 美人の奥さんは敵対してる部族に攫われたって

それも実の子供ファリさんの目の前で浚われてね


「その後、水の神への生贄にされたらしくて・・」


「そうなんですね・・ファリさん可哀そう」イリン・エイル  


「で、独身を貫いているって・・」黒猫のアシャ


「そうそう独身よ ぐふ 頑張って・・ぐふぐふっ」

ポンポンとエイルの肩を叩くアシャ


「有難うございます それじゃまた!」イリン・エイルは嬉しそうに去っていった

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