第14話 『惨殺』決定な・・『駄目っ子魔法使い』の運命はいかに?

「そこのデイアルという超駄目な償還魔法使いが

よりにもよって この状態になってる僕のアーシュ様を償還したんです」


「言いましたよね? 今度やったら殺すって

あ、貴方も同罪ですよレステイル 彼を止めなかったでしょう?ふふふ・・」


「さあ~ どうしましょうか?今アジェンダ様はいないし

僕のアーシュ様はこの状態…お二人の分まで 僕が仕置きしますから

まず全身の骨を砕き 炎でじわじわ焼き 剣でこま切れにしましょうか?くくっ」

にやり‥とても怖い顔で黒猫耳の美少年が言う。


「ひいいい!!」 「そんなああ!!」


「・・あらしゃあ・・リンゴくれた うふふっ」

長い髪の少年がそう言って笑う


「んつ・・レステイル アーシュ様の好物のリンゴくれたの?

そう、じゃあ君は許してあげるね」にこやかに微笑む暗黒の黒猫なアラシャ


が、デイアルを見るなり 再び、末恐ろしい表情に変わった

今にも食い殺しそうな、怒りを含んだ笑顔


「じゃあ覚悟はいいね デイアル」

魔法を唱え始め、右手を掲げる黒猫耳の少年アラシャ


「うああんん 誰か助けてええ」駄目っこ魔法使いデイアルが悲鳴を上げた


「まあまあ、アラシャ反省してるようだから 今回だけは見逃してあげなさい

」淡い金の髪の青年リアンが微笑みながら言う


「リアン様・・わかりました

僕の育て親、リアン様 貴方の言う事には逆らえない ふう」

少し面白くなさそうにアラシャは言う


「敵からアーシュ殿を庇ってくれて有難う二人とも ふふ」

リアン


「あ、いえ こちらこそご迷惑をおかけして すいません」レステイル


「御免なさい 御免なさいいい!!」デイアル


「次回から呪文の詠唱に 異界の人間は除くと

最後に言うといいと思うぞ」短い髪の少年アーシュ(別名・鬼の瓦)が言う


「じゃあ 帰りましょう 皆待ってますよん」黒猫娘アシャ

(黒猫耳としっぽ付きの美少女)

「そうだな‥じゃあ、世話をかけた」もう一人のアーシュ(髪が短い方)


「今度、やったら 本当に惨殺するからね」暗黒な黒猫アラシャ


リアンという青年を除き 皆姿を消す


「有難うデイアル これ ある人が作ったクッキーだが 食べてくれる?」

にこやかに笑って言う


「有難うございます!!」


「レステイルさんには 私が作ったキドニーパイをあげる」

爽やか系の美形、リアンが手渡した

「あ、有難うございます」そっとリアンはレステイルに小声で言う


「デイアルさんに上げたクッキーは絶対、君は食べてはいけないよ」 

「それから 他の人も食べないほうがいいよ・・ふふ

デイアルさんはきっと懲りずにやらかしそうだから ちょっとお仕置き」

暗いダークサイド的な笑みを浮かべるリアン


「う・・」何か恐ろしいものを感じるレステイル


「じゃあ」姿を消すリアン


デイアルに渡したのは 呪われた料理の作り手(エイル)の作った

お菓子のクッキー


デイアルは砦に戻り クッキーを食べるなり

お腹を下し 三か月トイレに住む羽目になったという

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