「 ドリーム・セックスバトル」(スリラー)

 たぶん、タイトルでドン引きされてると思いますが、純然たるサイコスリラー映画です。この邦題つけた人、なにを思って付けたんだ。

 グロテスクな描写や単純に汚い映像があるので、お勧めできない映画ですが、世の中、キレイごとだらけじゃないということで紹介を。



「ドリーム・セックスバトル」(2015 アメリカ 103分)

監督、脚本 パトリック・ケネリー

出演 ベサニー・オア、メアリー・ラブレス



 ややポッチャリしてて料理は得意だが、無職のジル。高圧的な性格で、モデルをやっているジェニファー。二人は友人同士でルームシェアをしていた。

 だが、収入のないジルには家賃が払えず、ジェニファーが二人分の家賃や生活費などを支払っており、ジルはジェニファーに寄生している状態だった。


 ジェニファーは取っ替え引っ替えで男と遊んでおり、ジルはそれに対して不満を持っていた。

 だが、当然と言えば当然だが、ジェニファーの方も、いつまでも経っても仕事をせず、内気でナヨナヨしているジルにイライラしていた。

 そんな、危うい関係の二人だったが、あるキッカケで亀裂が入り、崩壊。

 ブチギレたジルは、ジェニファーを鎖で縛り付けて監禁するのであった。



 なんと言いますか、この世の負が詰まったような映画だった……。

 まず、この主人公二人。どっちも性格が悪すぎて感情移入不可。観ててイラついてくる。

 そもそも、なんで、性格が正反対の女性二人が同じ部屋で暮らしているんだ?


 あと、演出としてやっているのだろうが、とにかく食事シーンが汚ない。食事前に観れば、食欲が失せること間違いなし。

 食べ物を粗末にするなと、親から教わらなかったのか?



 仕事をせずに開き直っている女と、度が過ぎた男遊びをする女の生臭いキャットファイトを見せられ続ける映画なんで、オススメできません……。

 ひたすら毒を飲まされているような感覚で、気分と胸糞が悪くなります。


 ただ、この映画で描いた「食」と「性」は、人間が生きていくには必要なことである。

 それをあえて、汚く描いたのは「生きる」ということは、美しいことばかりではなく、時に醜いものであるということだろうか?

 人にとって必要な「食事」や「セックス」も見方を変えれば、「グロテスク」な行為であるというメッセージを込めたのだろうか?


 とりあえず、馬鹿な邦題に釣られて観ると大火傷する映画だった。

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