クレイジーマッド映画ジャーニー

「スイス・アーミー・マン」(ヒューマンドラマ)

「スイス・アーミー・マン」(2016　アメリカ　97分)

監督、脚本　ダニエル・シャイナート、ダニエル・クワン

出演　ポール・ダノ、ダニエル・ラドクリフ

　無人島に流された男・ハンク。島に流れ着いた若い男の死体を発見する。

　ダニエル・ラドクリフが演じる、この死体。どういうわけか、かなり便利だった。

　おならでジェットスキーが出来たり、貯水が出来たり、体のある一部が方位磁石になったり、急に話し出したり(？)と死体でありながら、無人島で生き抜くには便利な死体だった。

　死体と奇妙な絆が芽生えたハンク。彼はこの死体と共に、無人島から脱出しようとするのであった。

　なんというか、シュール、ファンタジー、サイコサスペンス、コメディ、ヒューマンドラマなど、とにかくいろんな要素がごちゃ混ぜになっており、それらをミキサーにかけて混ぜたような映画だった……。

　あの人気ファンタジー映画「ハリーポッターシリーズ」で、主人公ハリー・ポッターを演じたダニエル・ラドクリフが便利な死体役を熱演。

　眼鏡が似合う美少年だった彼が死体になり、あんなことや、こんなこと、そんなことをします。

　とにかく、わけがわからない映画ですが、一周回って変な温かみを感じるようになります。

　この映画は「生きてるって、なんだろ？」ということを、死体を通して伝えようとしている……ような気がします……。

　まあ、観る人の受け取り方次第だと思うので、私としては、こういう白でも、黒でも、灰色でもない、よくわからない色の映画があっても良いんじゃないかなーと思います。はい。

　でも、正直、この映画はよくわからない映画だった……。

　ちなみに一応、死体を扱っているのでやや不謹慎なのと、下ネタがキツイんで、ファミリーやカップルで観るのは避けた方が良いです。

　間違いなく、空気が凍ります。