「スーパーサイズ・ミー:ホーリーチキン!」(ドキュメンタリー)

 今回紹介するのはドキュメンタリー映画ですが、どこまで真実なのかわからないのと、監督の偏見も混じっていると思われるので、賛否が分かれる映画だと思います。


「スーパーサイズ・ミー:ホーリーチキン!」(2017 アメリカ 93分)

監督、脚本、主演 モーガン・スパーロック


 まず、この映画は「スーパーサイズ・ミー」(2004)というファーストフード(以下、FF)批判ドキュメンタリー映画の約12年越しの続編となる映画です。


 前作「スーパーサイズ・ミー」では、監督であるモーガン・スパーロック氏が、アメリカという国が肥満大国になっているのは「アメリカ人はFFが大好きだからだ!」といい、その主な原因はマ◯ドナルドだと言います。

 それで、彼は一ヶ月間、朝昼晩ビッグマック(マ○ドナルドのメニューのみ)だけを食べ続けたらどうなるか?という実験を自らの身体を使ってやりました。

 アホみたいな量のビッグマックとシェイクだけを毎日食べ続け、(嘔吐したりと)体調を壊し、体重が増えたりしたので、彼はFF(マ◯ドナルド)は危険だ!と結論を出しました。


 ……どう考えても、毎日ビッグマックだけを腹いっぱい食べ続けたら、誰だって身体おかしくなるわ……としか、私は思えなかった。

 それなのに、FFは危険だという姿にある種のロックを感じた。



 そして、続編となる今回の映画では、なんと監督自らFF店をプロデュース。実際にFF店を開店させるというドキュメンタリーになっている。

 勿論、ただFF店を開店させるドキュメンタリー映画になっているわけはなく、FF批判の内容になっている。

 郷に入って郷に従いつつも、ちゃんと批判するスタイルである。

 トコトン、ロックである。


 FF業界は10数年前とは違い、謎の流行でヘルシー志向に変わったので、チキンをメインにしたFF店にしようとする監督。

 そのため、養鶏場を自ら立ち上げる。

 FF批判するためだけに、ここまでやる行動力はなんなんだ?


 しかし、養鶏場には、我々一般人が知ることのない悲惨な光景と、恐ろしい業界のルールが存在したのだ……。



 まず、前作の映画でアホ程ビッグマック食べて体調壊し、「FFは危険」と言った監督なんで、すべてを真に受けるのはアレだと思います。

 また、この手の批判系ドキュメントは作り手次第でどういう形にでも作れるので、半分フィクションだと思って観た方が良いかと。


 しかし、FFに使われる鷄は品種改良されており、孵化してから三ヶ月で肥大化する鷄だと言うことと、いろんなFF店が近年のヘルシー志向をどう演出しているのかが観れたりと、勉強にはなりました。

 どこまで本気にすべきかわかりませんが、世の中、一筋縄ではない何かがあることだけは、胸に留めておいた方が良さそうです。はい。

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