4・ 天下りの世話をしているから無罪

 前回の続きみたいな感じなんだけど、その地区で変質者の目撃があったら、基本的に俺が犯人ってことになる。

 でも、この変質者の真犯人は俺は知っていて、ハッキリ言えば向かい隣に住んでたオッサンが犯人。

 冬以外はパンツとTシャツで外を出歩き、小学生や中学生に ちょっかいをかけて回るというそんな感じの。

 しかし、近所の人たちからは、小学生や中学生の安全を守っていると、なぜかそう思われ頼りにされているという。

 児童の反応見ればどういうことなのか分かるだろうに、まったく理解しない。

 一応、俺はお巡りさん様に伝えておいたんだけど、ダメだった。



 お巡りさん様は言いました。


「いいか。この人はな、俺たちの退職後の世話をしてくださる偉い方なんだ。会社でも信頼されている。そんな人が犯罪者なわけねえだろ。

 おまえが犯人なんだよ」


 ようは、天下りの世話とかをしているから無罪。



 で、真犯人は言いました。

「俺のバックには警察が付いてんだ。何言っても無駄だ。ヒヒヒ」


 という感じ。



 で、今でもパンツとTシャツで、近所の小学生や中学生に ちょっかいかけているらしい。

 少なくとも俺が引っ越すまで それは続いていた。

 これはもう俺にはどうしようもないからあきらめた。



 そんな感じ。

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