三歳から最強やってます。

抹茶プリン

第1話 入学

「急いでよマーティン、入学早々遅れたらイメージが悪くなるじゃない」

今年で七歳になるアルピナは国立魔法学園ロータス・エヴォーラに弟のマーティと入学することになっている。


ロータス・エヴォーラは世界的にも有名でその学校名は勇者のパーティーに入っていた魔法使いから来ていてここに入学できれば将来は安泰だと言われるほどである。


「待ってよ姉さん、姉さんがそんなに暴れてたら落ち着いて食事も出来ないじゃないか」

ずっと手を握りあっていたため朝先に起きたアルピナに引きずられマーティンは所々体が赤くなっている。


「だいたいあんたが起きるのが遅いからじゃない!」

ほっぺたを膨らましながら言うアルピナ。

耳元で叫んでくるからマーティンは余計に目が覚める。

「姉さんが起きるのが早すぎるからだよ、ねっお母さん」


マーティンは母親に助けを求める。

「そうね確かに早く起きすぎたわね...」

と苦笑いしながら言う母親に首をかしげるアルピナ。勿論おかしいのはアルピナだ。


アルピナは珍しく早く起きた、太陽が出る前、町がまだ静かな時に起きたため早起きの母親ですらビックリしている。





同じくらいの歳の子達がひとつの場所に向かって吸い込まれるように動いている。それはまるで大口で食事をかきこむアルピナのようだ。


皆が向かっているところそれが国立魔法学園ロータス・エヴォーラである。遠目で見てもわかるほどの大きさで建物が三つほど並んでいる。


大きな門には受付が設置されており生徒は学

生証を見せ中に入っていく。

学生証には名前、年、生年月日、魔力量、魔法攻撃力、魔法体制が書かれてある。


入学生のアルピナとマーティンはまだ名前、年、生年月日しか書かれておらず、残りの三つは入学してから検察が行われる。


アルピナとマーティンも学生証を見せ中に入っていく。

中に入るとまず目を引くのが大きな噴水だ。

「みてよマーティンこの噴水私たちの村の物より大きいんじゃない?」

噴水になぜか心を震わせている。


アルピナが急に走ったせいで倒れそうになるマーティンだがずっと手を繋いでいるため受け身が取れず倒れそうになるのを近くにいた女の教師支える。


「あ、ありがとうございます」

危なかったとため息をつくマーティン。

その女の教師が気に入らなかったのかアルピナが噛み付く。

「なによ!その露出の多い服!マーティンに色仕掛けでもしようってんの!」

申し訳なく思うと同時にちょっとアルピナをいじりたくなる女の教師が

「ばれたなら仕方がないわね」

と言い魔法で飛び去っていった。


この二人のやり取りに唖然とするマーティンと逃げたことに腹をたてるアルピナは始めの目的を思い出す。

「そうだ!教室にいかなくちゃっ1-Aは...あっちねっ!」

元気よく向かおうとするアルピナにマーティンが訂正をする。

「真逆だよ、そっちは宿舎だよ」

方向音痴のアルピナはマーティンにつれられ教室にはいる。


アルピナとマーティンの席は入って一番奥の席で窓からはあの大きな噴水が見える。


アルピナとマーティンがずっと手を繋いでいるのが気になるのか前の席の席男の子が聞く。

「僕の名前はヴァンキッシュ。二人はどうしてずっと手を繋いでいるの?」

説明するわけには行かない。なぜなら親に手を繋いでいる理由をいってはいけないと言われているからだ。純粋な少年の輝かしい目にしり目を引く。


「はーいみんながちゅうもーく」

教卓の前にたつ女の教師が言う。

マーティンはごまかせたとホッとする。

しかしアルピナはそれ以上に衝撃を受けた。あの女だ、噴水のとこでセクハラした(助けてくれた)女だ。アルピナはつい立って叫んでしまった。

「セクハラ女が私の教師!?!?」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る