"COPY BOY" ぼくのクローンは小学生
シオツマ
第1話 「はじめに」
ワケあって、
僕はクローンと暮らしている。
そいつは「チビ」。小学2年生。8歳のまだ子どもだ。
顔は、幼い頃の僕と全く同じ。姿も同じ。ホクロもすべて同じ位置にある。
21歳大学生の僕と、好きな食べ物も同じ、爪をかむクセも同じ。
生意気にも、同じ相手に恋をする。
僕たちは、とっさの言葉や行動が同時にシンクロすることがある。テレビの双子タレントみたいに。
ジャンケンするとなかなか決着がつかないことも。
この世にクローンがいる。
…なんて、もちろん信じていなかった。
だからアマゾソでDNA鑑定キットを買った。
綿棒で頬の内側をなぞって僕とチビの細胞を送ってみたら、業者から返ってきた報告書には、まるであきれたかのように簡単な一文だけがあった。
「一致。同一人物のDNAです。」
なんで、こんなことになっちゃったのか。
よかったら、そのワケを聞いてほしい。
(つづく)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます