月ノ下学園 協奏曲

エピローグ

　ここは月ノ下学園。建てられてまだ10年の新しい学校。大きな特徴は演劇ホールがあり毎年『学劇祭』と言う大きな祭りが行われていた。

　8月30日文化祭が終わろうとしていた。

　「一学年　来客動員数一位　一年一組」

　パチパチ　パチパチ　

「代表者前へ」

　同じく二年、三年の優秀クラスが紹介された。そして最後に部活動の優秀部が発表される。

「部活動別動員数　全体売り上げ共に第一位演劇部」

　パチパチ　パチパチ

「代表者前へ」

一年、二年、三年そして最後に部活の順で表彰され文化祭の全日程が終わった。

「それでは次に学劇祭の六人劇のメンバーを発表します。校長先生お願いします」

　カツン　カツン　カツン　カツン

　来賓席に座っていた校長先生が静寂の中、体育館の壇上に上がっていく。

「一年生から発表する。一年三組　夏目　人華　一年五組　羽田　孝助　二年六組　佐倉　優奈　同じく六組　本条　奏太　三年一組　有間　陽子　三年二組　大原　大　以上六名とする」

　バタンッ

「誰か倒れたぞっ」

「担架持ってこい」

「道開けろ保健室に連れて行く」

　騒然とした空気の中文化祭の閉会式は終わった。

　そして最後に倒れた少年がこの物語の主人公本条奏太である。