第10話
3日目
朝食というか食事は食堂で食べるのがルールらしいが、俺は部屋におぼんを持っていて食べていた。
そこまで人と関わるのを避けていた。だって、その時まだ17歳の高校生だったから、という理由もある。
部屋で食事をとっていると、早く食べ終わって戻ってきた斜め向かいのおじいさんが、「ゆっくり食べろ。」と言ってくれた。
朝が過ぎて昼食がやってくるその1時間前ほど、ナース服ではない掃除係?のような白い服を身に付けた人が部屋に入ってきて、掃除をして行った。
その次いでなのか、女性の掃除係?の人が斜め向かいのおじいさんと話をしていた。
女性が
「今日何おやつ食べんの?」
「どら焼き食べんだ。100万減っちまった。」
「えー100万円あんの?見して、見してよ?」
「ダメだ!誰にも渡さねえ!」
「えー怖いー。ねえ、誰と売店行ってきたの?」
「美人の看護師さんだ。」
「竹内さんのことでしょ??あたしも美人でしょー?」
「‥‥」
このお爺さんは喋りやすいのか?モテるのか?俺にはよく分からない世界だった。
昼食を終えると、
「新くーん、面会だよー。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます