第2話 TRUE


男はこの日、目を覚ました。

100年の眠りから、たった今目覚めたのだ。


男がゆっくりと上体を起こす。

その拍子に、頭に被せられていた、七つの管が伸びた半球状のモノが外れた。


長い眠りから覚めたというのに、男に戸惑った様子は一切ない。


ゆっくりとした動きで顔を上に向ける。


いかなる感情が働いたのか。


男の目から、一筋の涙が流れた。

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