自伝、のようなもの。
しお
序章
私は幼いとき、親に大事に育てられたらしい。赤ちゃんの私があやされているビデオが残っていて、それが確かによく物語っていた。一人っ子で女の子なので、親はどうやらいろいろ心配をしていたそうなのだ。
初めは心配のあまり綺麗な空間に閉じ込められていたようだが、そうすることで免疫力が弱くなって病気にかかりやすくなることを知った両親は私を外に連れ出すようになったそうだ。
小さい頃の記憶なんてほとんどないけれど、ひとつだけ覚えていることがある。4歳の頃、家族でディズニーランドに行った時のことだ。夜になって疲れて寝てしまった私は、お父さんにおんぶされて歩いていた。なぜだか、この記憶だけは鮮明に私の頭に残っている。
その時の私は、なにも考えていない無邪気な子供だったし、子どもらしい子供だった。考え方を変えれば、皮肉にも、当時から大人の求める子供像に当てはまっていたとも言える。
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