10話 ギルドはやはり騒がしい
ー数分後ー
「部屋が用意できました。こちらはどうぞ」
やけに早く進むな。こんな子供の姿だし少し気味が悪い。嫌な予感がするのは気のせいだろうか?
部屋に着くと1人の男性が立っていた。
「あなたがボラン・ルイス・ヒューイット様ですね?」
「はあ…?まあ、そうですけど」
なに俺有名人なの?そんなことあるわけない。俺なにかし…いやまさかな。そんなわけない。
「オーガの件でいらっしゃったのでしょう?準備はできております」
…噂になってるの?そんなに時間経ってないよ?まっいっか。
「ああ、それもあるけど違うのもあるんだ」
「えっと…
「他には
棍棒…燃やしちゃったな。いらなかったし。
「ん?んん??んんん???それは聞いてませんね」
流石に聞いてないか。
「
「はい、そうですが」
やはりドラゴンを1人で倒すのは非常識らしい。明らかに動揺している。
「そうですか。取り敢えずここには収まらないと思いますので出せる分だけお願いします」
「わかった」
「私たちも手伝おっか?」
「助かる」
それからみんなで俺は取り敢えず出していき、アンジュ、ソフィアが並べていった。
途中ほぼ無傷な
これで最後か。意外と入るものだな。無理矢理なところはあるが全て入った。ぎゅうぎゅうだが。
「さすがにこれは査定に時間がかかります。30分後くらいにお越しください」
「わかった。行くぞ」
「あ、うん」
まあ1時間なら短い方か。金ならお小遣いがあるし、少し見てからまた来るか。
「どうするの?結構時間かかるわよ」
「30分程度ならすぐだろうし、少し買うもの見て戻ってこればちょうどいいんじゃないか?」
30分などラノベを読んだらあっという間に過ぎる。むしろこの短時間ではあまり見ることができないが。
「そうね、アンジュもそれでいい?」
「それでいいよ」
その時だった。ギルドのテーブルで酒を飲んでいたらしい人に絡まれたのは。
「なぁんでここにガキがいるんだよ?」
典型的なタイプだな。そして確信したのは酒を飲んでいたこと。明らかに酒のにおいがする。臭いぞおっさん。
「しかもなんか対応も別格だったねぇ?」
うわ、もう1人来た。もう行ってもいいすか?めんどくさいなあ。
「すみません、用事があるので」
そういってその場から立ち去ろうとしたのだが…
「まあ待ってて」
君よく人にウザがられない?俺は最初に絡まれた酒臭いおっさんに肩を掴まれ、引き止められた。
「らしくないぞ。なにをしている?」
その時助け舟が来た。なんかこの人かっこいいんだけど。絶対モテる顔してんな。
「ああん?」
ヤンキーかよ。ああん?なんて初めて聞いたぞ。
「なんでお前はここにいんだよ。黒狼の牙の活動拠点は王都だろ?」
ん?なんか見たことがあるなあと思ったらあのときの最後に来た人か。アイザックって言ってたよな。
「こっちのセリフだ。
「けっ、平均Cランクの俺たちの名前を知ってるのかよ」
「リーダーのお前はBランクを辞退だろ?実質、同ランクであるライバルはチェックしておくものだよ」
平均Cランクって結構すごくないか?そんな人から絡まれたのかよ。いやアイザックさんのパーティー、平均Bランクだけども。え?てかBランクなの?レベル300越えかよ。
俺確か…
「もういいですかね。用事あるんで。それじゃ」
「「待て」」
なんで止められるの?しかもアイザックさんも止めてるよ?
「久しぶりに会ったのに挨拶はないのか」
「そんなことを言われても自分ちょっとしか合ってないですし」
あのとき声をかけられたのが最初で最後だ。俺が復帰したときには、もういなかった。
「そう言われてもな。あの時のお前の気配尋常じゃあなかった」
「お前がそこまで言うのか?」
「俺でもあれは危機感覚えたね」
そんなんだったの?!Bランクがいうのは相当だぞ。全く身に覚えがないが。
「その後の様子見てないからわからなくて心配してたんだが…この様子じゃあ大丈夫そうだな。女子2人も連れてるぐらい元気なら大丈夫だろ?」
「なんでそんなスケコマシみたいな扱いなんですか。失礼ですね」
「ああ、悪かったな」
まあ、あながち間違いではない。俺はなにもしてないけど。俺はなにもしていないけどね!
「前言ってた目的地だったんですね」
確かバルクリ村は中継点みたいなもので通り道だと言ってたな。目的地がここだったのだろう
「ああ、ただもう少ししたら王都に帰る予定だけどな」
「だったらまた再会しそうですね。次から学園に通うので」
「通う…?え?貴族様…?そんなわけないか」
「一応ここの領主の三男ですね」
「「はあ?!」」
「おい、ハーヴィン知ってたか?」
あ、最初に絡んできた人ハーヴィンっていうんだ。
「いや知らねえよ、第一お前の方は知り合いなんだろ?」
「まあ、知り合いではあるが…俺自身も詳しくは知らん」
「自分の状況が特殊な例だと思うんだけどね」
「だよな?なんであんな村にいたんだよ。両者の三男って確か10歳だとか聞いたぞ?いまいち理解ができん」
「おい、俺にもわかるように言え」
「そうだぞ、あんな村ってまずどこだよ」
「まあ、そうだな。俺もよくわからん。説明が欲しい」
「俺も突然で驚いたんだが…
ー説明中ー
「そんなことってあるかよ…」
「いや普通ねえぞ」
これが恵まれてるってことなのかなあ。よくわかんないけど。
「まあそんな感じで一応貴族なんだよね」
「服もだいぶマシになったしな」
「いやあれが平民の格好だろ?」
ーアンジュsiedー
「お兄ちゃんなんでそんな普通に話せてるの…」
「私もよくわからないんだけど、とりあえずあの2人は知り合いなの?」
「助けてくれた人は知り合いだよ。ただお兄ちゃんが知り合いなのは知らなかったよ」
そう、お兄ちゃんが知っているはずがない。しかしなぜか知り合いっぽく話している。その事実にアンジュは衝撃を隠せなかった。
「どういうこと?」
「あの事件の片付けを手伝ってくれたんだよ。でもお兄ちゃん落ち込んでたから一緒に片付けをしてなかったんだけど」
「落ち込んでた?!何があったのよ?」
詳しくはシルフィお姉ちゃんは知っているらしいけど、私は詳しくは知らない。お姉ちゃんならなぜ知り合いなのか、なんで落ち込んでたのかわかるのかな?
「私も詳しくは知らないよ。けど、シルフィお姉ちゃんなら知っていると思う」
「え?」
シルフィお姉ちゃんはお兄ちゃんを信頼していて、お兄ちゃんもシルフィお姉ちゃんを信頼しているように見えたんだよね。
「シルフィはしっかりいる子だと思うけど、そこまでの存在なのね…」
「どうしたの?」
ソフィアなんか怖い。ブツブツ何か言ってる。
「なんでもないわ、あと少しで30分ね」
「あ、ほんとだ。お兄ちゃん、そろそろ時間だよ」
「ん?ああ、そうだな。また後で」
「「ああ」」
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補遺1:30分は異世界では別の単位で表現されていますがめんど…ゲフンゲフン、わかりにくいので30分と表現してあります。
補遺2:この時代の時計について。魔法が発達してるなら時計ぐらいないとおかしくね?って考えで時計は平民にとって高いものの買えなくはない金額が一般価格です。貴族なら誰しもが持ってるレベル。むしろ時計を持っていない貴族はよほど貧困状況じゃなきゃありえないです。
補遺3:貨幣制度の変更について
旧貨幣制度
石貨=1ピソ=100円
鉄貨=10ピソ=1000円
銅貨=50ピソ=5000円
銀貨=100ピソ=1万円
小金貨=500ピソ=5万円
金貨=1000ピソ=10万円
大金貨=5000ピソ=50万円
白金貨=1万ピソ=100万円
聖金貨=10万ピソ=1000万円
王貨=100万ピソ=1億万円
魔貨=1000万ピソ=10億万円
龍貨=1億万ピソ=100億万円
神貨=10億ピソ=1000億円
新貨幣制度
銅貨=1
銀貨=10
小金貨=50
金貨=100
白金貨=500
聖金貨=500(教国のみ白→聖)
民貨=1,000
大民貨=5,000
王貨=1,000(王国のみ)
大王貨=5,000(王国のみ)
帝貨=1,000(帝国のみ)
大帝貨=5,000(帝国のみ)
教貨=1,000(教国のみ)
大教貨=5,000(教国のみ)
龍貨=10,000
大龍貨=50,000
神貨=100,000
大神貨=500,000
大貨幣などを消したもの。基盤はこれです。
銅貨=1
銀貨=10
金貨=100
民貨=1,000
龍貨=10,000
神貨=100,000
貨幣制度が変更されたことにより、より見やすくわかりやすくしたつもりです。
具体的には石貨、鉄貨、魔貨が無くなりました。それと王国のみの貨幣などが追加されました。
そしてこれの=で書かれている数字はピソという架空の単位です。1ピソ=100円換算です。単位は大陸により変わります。
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