It's a small world
ここの世界は、どうやらとても小さいそうです。でも、一体何を以て「小さい」なんて言っているのでしょう。僕にとっては、僕がいるこの世界が全てです。相対ではなく、絶対。大きいも小さいもありません。
ここはとても美しい世界です。四季という概念が僕にはよく分からないのですが、それによると、永遠に冬が続く世界のようです。天地が反転する時、必ず降り注ぐ雪。それが最も美しい瞬間です。
いかなる者の侵入を許さず、また逆に、出て行くことも許されません。閉じられた世界だからこそ、褪せない美しさを保つことができるのです。
透明な膜に覆われているので、世界の外の様子が丸見えです。見れば見るほど、愚かだと思わずにはいられません。そちらで降る雪は、きっと薄汚れているのでしょうね。小世界だと言い切るあなた達は、まさか存在としても優位だとは思ってませんよね。
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