マクドナルドにて
「僕、夏目漱石の上位互換なのかもしれない」
意味が分からなすぎて、つまんだポテトを指から落としてしまった。
「世紀の文豪より、自分のほうが優れていると…?っていうかそもそも理系でしょ君」
「文理は関係ない。でも確かに傲慢な発言だった。じゃあ、令和の夏目漱石」
「あの、結局何が言いたいの…?」
「僕はいつもダブルチーズバーガーを食べるんだ。でも今日はこっちが良かったんだ」
「うん、珍しいなと思ったよ。なんか私の分まで同じの注文されちゃったし」
「君と月見バーガーが食べたかったんだ」
ああそう、とコーラを啜りながら返事をする。呆れ顔の君。私は君が爽健美茶を飲んでいることに呆れているよ。
「そっちこそ文系なんだから現代文と英語は得意分野だろう?頼むよ、僕の一世一代の台詞をそんな適当に流さないでもらえるかな」
突然気付く。手の中には、欠けている月。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます