第2話

仲睦まじい男女を見かけると、激しい嫉みを持つと同時に自分を醜くも思う。

美しい女性を見ると性的な感情を抱いてしまうことに対する、果てしない嫌悪感が俺を恋愛から遠ざける。


既に「純粋ではない」のに、「純粋でいたい」と、いつも強く願ってしまうが故に、そのプライドが俺のブラックホールとなっている。

一度きりの人生、箍を外してもいいと思うのだが、そうもいかない。

我ながら損をしていると思う。

迂闊に異性と仲良くなれない。

「独身貴族でいい」と、いう思いと、「恋愛に手を出したい」と、いう思いの狭間で揺れているままでも俺は幸せなんだろう。


坊主に憧れる人生を生きたかった。

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