下調べさえもしていないけれど、問題はない
さて、気を取り直して翌日。今日はとりあえず、鳥取砂丘に行ってみる。鳥取市内からは20分ほどの距離です。意外と街に近い。
今日は土曜日。休日なので道も混んでいる。それでも20分で到着。
鳥取砂丘は意外と小さい。海岸の砂浜が大きくなっただけのように見える。一応、砂丘に入りはしたが、歩くには暑すぎる。今日の服装はジーンズに革ジャン。これでも薄着なのだが、バイク乗りの格好は観光に向いていない。
砂の美術館は休館だった。一応パネル展示だけだが、歴代の展示を見ることは出来た。この写真展示を見ただけでも面白そうなので、夏にまた来ようと思う。
受付に聞いてみたところ、7月から開館の予定らしい。本来は4月頃には開館しているのだが、どうやら展示を造るアーティストが海外から渡航できないことが原因のようだ。ここでもコロナの影響が出ている。残念だ。
今日はとりあえず、日本海沿いに北上していこうと計画している。細かい予定や宿泊地は決めていないが、いつものことなので問題ないだろう。
鳥取から京都方面へ走り、途中で舞鶴に進路を変える。京都の中心地は都会なので、バイクでは行きたくない。
すると、途中に
順調に天橋立に到着すると、観光地な光景が現れた。駐車場が有料で、人に溢れています。正直、この時点で萎えてきたが、頑張って観光してみる。
500円で駐車して、天橋立まで歩く。天橋立に近づくとなおさら、人が多い。
しかし、天橋立も下から見ても大して面白くない。松林と砂浜が海に伸びている様子は風情あるのだろうが、日曜日なので人が多すぎてのんびりすることも出来ない。やはり、観光地は平日に限る。あと、下から見ても写真のような天橋立は見れないので、今度来るときは展望台に行くべきだろう。
それよりも、天橋立に架かっている橋に、125cc以下のバイクなら通行可であることに興味が沸いた。私のバイクは250ccなので通行不可だが気になる。一日だけ原付を借りて、早朝に走ってみるのも一興かもしれない。
その後は、舞鶴を経由して福井を目指す。途中、道の駅「舞鶴港とれとれセンター」で岩牡蠣を食べた。大粒で700円。身のサイズはスマホよりも大きい。旅の途中で生食は怖かったのが、食欲が優った。
味ももちろん、最高だ。口いっぱいに牡蠣のうまみが溢れる。レモンをかけただけでも十分濃厚な味が堪能できた。美味すぎる。
休憩の後、何時間か走り福井の手前、鯖江市の快活クラブに宿泊。ネカフェは初めてだったが、問題なく鍵付き個室を取れた。
鍵付き個室は一畳間くらいのサイズなのだが、枕やブランケットもあり、床もマットレスになっていたので快適だ。シャワー室は混雑していたが、あるだけでも満足だ。ドリンクバーとソフトクリームの食べ放題、気になっていた漫画も読めたので、かなり良い宿だ。ライダーの実家と呼ばれるだけはある。バイク乗りは荷物が少なく長旅をするので、娯楽に溢れているネカフェは中々に快適だ。
ただ、部屋が狭いので、荷物置きに困る。宿としての平均値を比べると、ゲストハウスと同じくらいだろうか。ゲストハウスは当たり外れが大きいが、全国チェーンのネカフェは質が安定している。どちらもホテルよりは安いので、状況に応じて使い分けるのが良いだろう。料金の関係上、朝早くスタート出来るのはグッドだ。
翌日は東尋坊へ。ここも過度に観光地。仕事柄、
近くの
その後は金沢で昼食を食べ、
昼食は8番らーめん。金沢のローカルチェーン。混ぜそばと海老餃子を食べたが、安定して旨い店だ。
金沢を抜けて、自動車専用道路の里山海道に乗る。その途中でまた寄り道。
特別目指していたわけではないが、通り道にあってラッキー。事前準備がなくとも走ってさえいれば、名所に出会えるのだ。
本当に砂浜を走れると感動。疑っていたわけではないが、百聞は一見に如かず。聞いていたのと実際に体験するのはかなり違う。
波打ち際のすぐそこを走れること、海岸線の景色が最高なこと、空が晴天なこと。最高に気持ちいい。このドライヴウェイは結構長く、全長で8kmもある。かなりの時間、こんな素敵な体験ができるのだ。
バイクや車を停めて写真を撮っている人を見て、自分もやりたくなってきた。しかし、砂浜にはサイドスタンドがうまく立たない。流石にサイドスタンドだけでは沈んでしまう。固い板とかが有れば安定するはずだが、今は何も持っていない。
それでもと思い、何かないかと探してみると、目の前にカーナビ代わりのメモ帳があった。これを土台にするとギリギリ立ったので、急いで写真を撮影。よく晴れた海岸線に愛車が映える。ただ、犠牲として、砂から染み出した海水でメモ帳は汚れてしまった。
夕方になってから、能登島に到着。早速、能登島大橋を渡る。やはり、海の上を走るのは別格だ。景色も最高。
これだけでは飽き足らず、ツインブリッジのとも渡った。この橋も良いし、こっちは撮影スポットが設置されている。能登島の海沿いの漁村からもツインブリッジがよく見える場所があったので、バイクと一緒に一枚。愛車が写った写真はつい撮ってしまう。
その後は能登島を一周。道の駅「のとじま」やガラス工房の辺りは混雑していたが、北東部のキャンプ場周辺に行くと、田舎らしい風景が出迎えてくれる。海もきれいで、底がよく見える。途中の道ではライダーがゆったりと海を眺めていたりしていて、のんびりとした時間が流れているのを感じる。
私はこんな光景が大好きだ。島特有の時間。美しい自然。人の営み。そんな空間の中で生きるのは、おそらく幸せなのだろう。そんなことを想った能登島ツーリングだった。
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