Revive

ポラード 様作


【読む前予想】


恐らくタイトルの意味は再生もしくは”心の蘇生”ではないかと思う。内容があらすじとして書いてあるので、イジメによってひきこもりになった少女の、再生のきっかけとその道が描かれているのだろうと思う。


【感動したところ】


びっくりしたのは、よくイジメ自体について描かれてたり、イジメに合っている状態の心理について描かれている作品は目にするが”ひきこもっている間”の心理についてはあまり見かけたことがなかったので、とても興味深かった。何を想い、何を求め、どう変わっていくのかが丁寧に描写されている。その為、イジメはしている方は何も考えていないかもしれないが”人の人生そのものを奪う行為”なのだと、しっかりと認識して欲しいと感じた。いろんな事を考えさせてくれる作品である。


【自分が主人公の立場だったら】


自分の経験ではあるが、転校をした時に些細なイジメに遭った。その時思ったのは、こっちだって好きで転校したわけじゃないし、お前ら愚民となんか付き合いたくもないが、集団生活なんだから仕方ないだろ、と。小学生だったので、怒りを日記に書いたら担任にみんなの前で読まれ、お前が一番空気読めねえやつだな、と腹が立った。そういう経験もあるので、引き込もるよりは、家出するなと思った。実際家出したが。

だが、そんな風に立ち向かえる人は稀だと思う。引き籠る選択をした時、自分が彼女のように再生できるかといったらNOと言わざるを得ないだろう。


【物語のその先を妄想】


5000文字での感想なので、物語の続きを想像してみたい。彼女は中学でイジメに遭ったが、一度高校に希望をかけている。つまり、きっかけさえあれば変われる力を秘めているのだ。それを打ち砕いているのが”イジメの記憶とトラウマ”。イジメは謝罪されたくらいでは癒えることはない。それこそイジメた奴らを死刑にでもしてもらわないと、立ち直ることも出来ない。それがイジメというものだ。だが、彼女の中には希望が再びくすぶり始めている。元々強さを持っている主人公であるからこそ、壮絶ではあるが努力をし、自分の力で立ち直って、いずれは見返すほどになると思う。

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