神と悪魔の世界で生きる。 サトウキビ畑様作

【あらすじ引用】

内海によって二つの大陸に分断された世界。


南の大陸の端にある小さな村に住む少年リドとその幼なじみのシズクとカリン。


特異な能力を持つリドは自身の出生の真実を聞き、本当の両親を、故郷を探すため見知らぬ世界を旅することを決意する。


魔獣蔓延る世界を仲間と共に旅する楽しくも、危険で謎に満ちた少年達の冒険譚。


感想 【覚悟】P10


この部分だけを読んだときに分からなかった言葉:トロン

(場所かな?)


主人公の葛藤、人を殺めてしまった後の変化について描かれた部分。仲の良い、一緒に旅する二人にも胸のうちは明かせない。しかし、だからと言って信頼していないわけじゃない。そこには責任感というものが重くのしかかる。一人で背負わなくても良いのじゃないかと、思う人もいるか知れないがもし自分が二人を守れるだけの特別な力持っているとしたならば、やはり自分が何とかしなければいけない、と思うのではないだろうか。自分がしっかりしなければと。

主人公の気持ちは分かる。どんな相手であれ、人を殺めたら怖くなると思う。それが健康な精神なのではないか? 人間が他の生き物を殺し食すことが出来るのは、意志がないと思っているからであり、言葉を話さないからである。もし、動物に言葉が話せて”殺さないで”、”痛い”、”怖いよ”などと言っていたならば、食べることが出来ないのではないだろうか?ここで、殺めたのは食べるためではないが。

罪悪感に苛まれ、苦しむ主人公。何とか心を奮い立たせ立ち直ろうとしているのが伝わってくる。罪は確かに許されるものではないが。(もちろん殺人を推奨していないが、物語上必要な部分なので罪を問うものでもない)ここで行商人のビビという人物について謎が深まった。彼は本当に、ただの行商人なのだろうか?とても続きが気になる展開である。

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