非天の華 葛城 煌様作

【あらすじ引用】

ー其れは天にして天に非ず、魔にして魔に非ず、人にして人に非ず---。

 戦乱の世に咲く『華』ひとつ、推して参らんー



「兄弟を、家を守りたくば、儂の『室』となれ」


 パラレル日本の戦国時代

 小国「佐喜」の領主、白勢頼隆はこの世ならぬ美貌と才知を持つ若冠19歳の若武者。

 姿に似合わぬ苛烈な戦ぶりから『白勢の鬼神』とも呼ばれていた。


 しかし、年端もいかぬ頃、何も分からぬまま一夜の契りを交わした隣国「那賀」の領主、九神直義に惚れ込まれ、勝てぬ戦を挑まれて、敗戦の代償に我が身を差し出し、直義の『妾』として囲われる。


 心を寄せる兄を慕いながら、豪奢な座敷牢に籠められ、屈辱に耐える日々---。

 だが、直義を初め、周囲の人々との関わりの中で、次第に直義と共に天下を獲る『夢』を抱き始める、


【感想】【25話 黒椿】


分からなくて検索した言葉。

重畳ちょうじょう

《名・ス自》幾重にも重なること。

《名ノナ》この上なく満足なこと。


魚鱗の陣形ぎょりんのじんけい

中心が前方に張り出し両翼が後退した陣形。「△」の形に兵を配する。底辺の中心に大将を配置して、そちらを後ろ側として敵に対する。(ウィキ調べ)


全体的に歴史物が好きなんだなという拘りを感じます。言葉遣いなど。地の文も表現もやや歴史寄りで、難しい言葉は多いもののその時代らしさの雰囲気が出ている。ここで合戦について描かれているが、戦うことそのものについて考えさせられた。人の本質は結局変わらないなと。昔は規模が小さく、現在は国同士の戦争になっているだけ。それでも、国としてまとまりを見せているという意味では進歩したという考え方もあるだろうが、日本は戦争に負けたから武器を持っていないだけなのだ。


陣形について。例えば、ファンタジーの場合は、人という一単位で描かれることが多い。この物語は歴史を舞台にしている為、陣形で描かれているのだろうと思う。もちろん大将と戦う時は、個人の描写はあるとは思うが、面白いと感じた。恐らく考え方として、どのような陣形が一般的でこの陣形を崩すためにはどうするべきか、戦略のようなものも必要だと思う。(裏の設定だとしても)凄く練られた部分だと感じた。


*余談

名前にはフリガナがあったら助かると思いました。

エブリはコピー防止になっているので、検索できない為。

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