方舟は彼方へと進む ・山ノ内 フロスティ様作

方舟は彼方へと進む ~国から逃亡した料理人は、死神と忌み嫌われる少女に誘われ何でも屋稼業に身を捧げる~


【あらすじ引用】

王室料理人として、誠心誠意職務を全うしてきた少年 “ノア・キキーモラ”。

ある夜、大臣に夜食を届けに行ったところ、突如身に覚えのない暗殺未遂容疑をかけられてしまう。

命からがら国から逃げ出した彼は海上で遭難した先で、世界から死神と忌み嫌われるオッドアイの少女“カナタ”に出会った。

自分の境遇など何のその、ただただ『可能な限り何でも楽しく』をモットーに生きる“カナタ”に誘われ、“ノア”はその愉快な仲間たちの専属料理人をしつつ、何でも屋稼業に勤しむ日々を送ることになり……


これは、異能力と魔法の溢れるファンタジーの世界で、少しでも楽しく自分らしく生きようと全力であがく少年少女たちの物語 ――



感想

【1.出会いは蒼海のど真ん中で②】


ジェットスキーとは?

水上バイクなのだが、カワサキ社から販売されたものをジェットスキーと呼ぶようだ。だが。水上バイクの形も様々で、一人乗りのものもあれば四人乗りのものもあるようだ。そして、水上バイクとは、水上オートバイと呼ばれ、日本では特殊小型船舶のひとつとされているらしい。駆動の仕方などについては割愛で。


ある軟体生物と戦う場面である。タイトルから、ここはあらすじの”オッドアイの少女”と出逢う場面であると想像する。物語での主人公の役割は主にどちらかに分かれるだろう。つまり戦うか否か。この作品での主人公の職は料理人。ここの場面のみで考えると、主人公は戦わないのではないかと思う。

その根拠として、あらすじに専属料理人と書いてあること、この場面を読んでみてどうにも戦えそうじゃないということ。そして、物語は対比でできているのが書きやすいからである。となると、この場面で華麗に、そしてダイナミックに戦う人物との対比として、主人公は弱いのではないだろうか? と推測できる。もちろん、相棒的な存在になるという選択肢も残っているが。

戦闘描写は、細かくどんな情景か想像しやすい。それで居てコミカルな部分もあるので、リズム感もあって読みやすいと感じた。

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