最強の1年1組、理不尽スキル「椅子召喚」(略)加藤伊織 様作
最強の1年1組、理不尽スキル「椅子召喚」で異世界無双する。戦いも生活面も完璧な小学生と冒険しながら、微妙なスキルしか無い担任の私は「気持ち悪っ!」連発しながら子供たちを守り抜きます!
【あらすじ引用】
小学1年生が椅子でモンスターと戦い、椅子で暮らし、椅子で移動する。椅子テントは最強の防御! 防災頭巾の床も完備! 椅子トイレと椅子風呂も至れり尽くせり……だけど電源と排水がどうなってるかは全く謎!!
「待って!? 学校の椅子ってこんな使い方するもんだったっけ!?」
「椅子は投げる物」と幼稚園時代から擦り込まれている子供たちがモンスターを倒せば、ドロップする黄色いコンテナには、お弁当から毛布まで必要な物が詰め込まれていて。
「何このシステム! 至れり尽くせりで気持ち悪っ!!」
担任教師は理不尽と不条理に今日も頭を悩ませる……。
新白梅小学校1年1組の児童34人と担任の茂木美佳子は、遠足の途中で気がついたら異世界にいた――。
襲い来るモンスター。密かに撃退実績のある子供たち。
「椅子があればいいのに!!」――そう誰かが叫んだとき、その手には椅子が現れていた。
児童の発想に頭ぐらんぐらんしながら、ひとりだけ「椅子召喚」できないみかこ先生は、今日もひとり理不尽と戦い、モンスターから子供を守るために指揮を執る。
子供たちが異世界に召喚された理由は何なのか。元の世界に無事帰ることが出来るのか。……考え始めると担任教師は胃痛が治まらない。
【感想】15 椅子の新しすぎる――それは無理!
ここは、レビューを書く時にも気になっていた場所。レビュー済作品なので、また参加していただけることを願い、前の方をチョイス。
ここで、良いなと感じたのは多様性。この物語の良いところというのは、子供たちが自分たちで共存しようとしていくところ。初めこそ、主人公が子供たちが平等になるように導ていたが、今や彼らは思い遣りや主体性を持ち、助け合って生きている。もちろん、やんちゃな子もいるが、傷つけあうようなことはない。
しかも、やむを得ない事情があっても他人を傷つけてしまったことにショックを受ける子がいて、それをケアしようとする子がいる。それは良いこと悪いことを、自分たちで考えて答えを出しているともいえる。
つまり、彼らの中に善悪や良識が芽生え、心が成長しているのではないかと感じた。
自由な発想も健在。
子供たちにはそれぞれ個性があり、多様性があるからこそ補い合える関係なのではないかと感じた。
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