白日《snow blind》(略) 黒須様作
白日 《snow blind》──傷付けられた少年と傷付けた少女──
【あらすじ引用】
母の不貞で両親が離婚し、父に引き取られて田舎に引っ越した少年、総司。
引っ越しの初日に出会ったのは近所に住むクラスメートの春だった。
春の明るさと優しさに、両親の離婚で心にわずかながら負っていた傷を癒されるようで、総司は彼女に好感を持つ。
春もまた、総司と過ごした数日で、総司の優しさと真面目さに好意を持っていった。
しかし、総司は春を女の子として──恋愛の対象としては決して見れない。
春から聞いた話がそれを許さなかった。
転校して数日、春と新しいクラスメートに温かく迎えられて楽しい日々を過ごし、これからもそんな生活が続くことを期待していた総司にある事件が起きる。
暖かい仲間たちと──そして他でもない春の好意によって、総司は激しく傷付き、春もまた傷付くことになる。
贖罪すら望めず、それでもそばで何かをしたいと望む春。
それを受け入れられず、春をいないものとして扱う総司。
傷付けられた少年と傷付けた少女は互いに傷付け合うようになり──そうして過ごすつらい日々の中でまた事件が起きる。
それをきっかけに総司の心も少しずつ変化していき、やがて二人の距離は徐々に縮まっていく。
【感想】第42話 総司の異常さ
実は気になって12ページほど間を読みました。
壮絶な話だなと思ったが、この作品を通して作者が伝えたいことは、間だけでは想像できないと感じた。何故ならば主人公の受けた苦しみは、心を殺すようなことだから。この友人たちは正直、異常でありそう描かれてもいる。仮に、相手の女性がまともな考えを持てたとしても、どのように結ばれるルートができるのか見いだせない。戒めという方向性でありながら、ハッピーエンドというのは想像のつかない展開。どうなるのかとても興味を惹くものである。
このページのみで感じたこと。
人が怒った時に求めているのは、謝罪ではなく理解である。仮に自分が相手と仲直りをしたいと考えて、謝罪をしたいと思っても、それは自分勝手なものに過ぎない。相手が許したいと思わなければ、それを受け入れるべき。だが彼らは、そう言うことは考えていない。若さゆえなのか。
色んな事を考えさせられる物語だと感じた。
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