第2話 便所飯

 高校生活最後の便所飯を堪能していると、コネクト・ミーの着信音が鳴った。


 過去の俺:トマト、嫌い

 未来の俺:いつの間にか食えるようになったわ

 現在の俺:俺はまだ食えない。牛乳で流し込むのおすすめ

 過去の俺:牛乳切れ。ヘルプ!

 現在の俺:鼻つまめ。あのぐちょぐちょした感触はどうしようもないが

 過去の俺:……耐え切れずリバースした

 現在の俺:懐かし

 未来の俺:思い出し

 過去の俺:楽しんでない?(怒)

 未来の俺:そんなことない

 現在の俺:そんなことある

 過去の俺:隣の子が雑巾で拭いてくれた。恥ずかしい

 現在の俺:携帯見てないで、その子を手伝え

 未来の俺:将来のお前の奥さんやぞ

 現在の俺:マジで?

 過去の俺:マジで?

 未来の俺:すまん、冗談のつもりやった

 現在の俺:ざけんなよ! てか結婚してるの?

 未来の俺:……

 現在の俺:おい、答えろ

 過去の俺:(察してあげて)

 現在の俺:括弧の意味ねえから! てか、その言葉が一番辛辣。

 未来の俺:便所混んできたから切るわ

 現在の俺:え、お前も便所飯なん

 過去の俺:便所飯って何?

 未来の俺:……

 現在の俺:……

 過去の俺:おい、答えろ

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