第五の秘密
一
黒田からの着信を無視しながら、白石空は自身の心の中の闇をそのまま写したような暗闇をフラフラと歩いていた。
結局黒田くんも同じだ。私のことを何も理解できない、他の男と同じだ。煙草だって援助交際だって、私の本当の姿ではない。私の本当の秘密を知ったら、黒田くんはどんな顔を見せるだろうか。
また着信が鳴る。見ると黒田ではなく父親からの着信だった。白石はその着信も無視して彷徨い続ける。
「そうだ殺そう」
ふと、白石は呟いた。顔を上げ、涙を流しながら……。
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