月読村キタン
@simotukihibine
第1話 月と星 プロローグ
……果たしてそこはただの山村のように見えた。村の道には雑草が生えており、家々も一昔前の文化住宅のようだった。奥の方の山中には社があり、そしてそこから続く参道の脇には田畑が広がっている。
しかしその村には人がいなかった。のみならずその村は地図にすら乗っていなかった。どんな航空機のカメラにも、どんな人工衛星の衛星写真にも、その村の座標には何も映ってはいないのだ。
だけれども、今、その村の入り口には人が二人いた。彼女らは大きなバックパックを背負い、山の中を歩いてここに来たようだった。
そしてその二人の目には、村の中で目いっぱいに遊んだり、畑を耕したり、掃除をしたりする、幼女や少年が映っていた。
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