第2話 風の終わり

 弱く流れるそよ風は突然の終わりを告げられた。

 医者が言っていた。私の寿命は、今年の八月中旬までらしい。ベットで寝てる私は、泣き崩れる母と、その隣にいる父からその事を知った。

 十四年と半月生きてきた。

 世間では、短い生涯なんだと思う。しかし、私にはとても長い生涯に感じている。

 「今何月だっけ…。」そう聞くと、「七月だ。」と父が答えてくれた。

 「海、もう行けないね…。」そんなこと今となったら別にどうでも良い事なのだが。自分への確認として口に出していた。

 その後、急に来た眠気に従って眠る事にした。

 目を瞑る瞬間、溜まっていた水滴が流れるのを感じた。

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