第十九話「逆襲の異世界勢力」

 Side 緋田 キンジ


 夜中にまさかの強襲。

 それもアジア連、ザイラム軍、ドラゴンクロウの3勢力がだ。


 特にアジア連何かは大被害を被っているのにまた大部隊を差し向けてくる辺り、「人が畑から取れる」レベルの物量の国なのかもしれない。


『俺達が弱ったところを見て仕返しに来やがったが!!』


 俺はフェンサーを身に纏い、敵の大部隊を相手に戦う。

 此方も増援は来ているとは言え、殆どは実戦で使い物になるのかどうか分からないヒヨッ子ばかりと言う現状だ。


 Aliceの少女達、御剣 トウカ、愛坂 イチゴの二人の他にも金本 チカネ、クーラ・ヴィアリツィナ、リッタ・クルーガーの三人も頑張ってくれている。


 生命線はフィア皇子達のグループか。

 セシリー・ゴルディアーナ、エリオット・デオン、アイシス・フリージア、キャロル・カウアンテ、アルティニー・エジリッタ。


 この6人がいなければ戦線崩壊してたかもしんない。

 谷村君「あのラノベのパロキャラたちかな? 作者に怒られない?」とかいってたな。どのラノベのこと言ってんだろ。

 

 当然ながらリオやヴァネッサ、谷村君にディメンションクロスのルーナさんや高飛さんも頑張っている。



 そんな俺達を嘲笑うかのように敵のアジア連、ザイラム軍、ドラゴンクロウたちは物量だけでなく、腕利きのエース級をも投入して来ている。

 あと戦艦とかもだ。


 どうやら各陣営ともに全力で自衛隊を潰すつもりらしい。

 


 Side アジア連 ドラグノフ大佐

 

「ふむ。奇妙な戦力もいるが中々やるじゃないか」


 この状況下での異世界の日本の連中の奮闘ぶりは評価に値する。

 是非とも部下に欲しいぐらいだ。


 それに比べて我が軍も質が落ちたものだ。

 戦いと言えば武装が貧弱なテロリスト、マシな部類で国境での小競り合いぐらいだったから無理もない。

 

 こんな大規模な戦いの経験など稀だろう。


 特に我が軍の日本軍何かは負け犬根性が染みついている感があるな。

 

「それに比べて自衛隊とやらは――任務とはいえ、やはり惜しいな」


 つくづくそう思ってしまう。



 Side ザイラム軍 レオス


 空中戦艦から指揮をとる。

 敵は少数ながらこの状況でよく戦うものだ。


「あの程度の軍勢を攻め滅ぼせんとは――我が軍が軟弱になったのか、それとも自衛隊が強いのか」


 恐らく後者だろう。

 控えめに言って素晴らしい戦い振りだ。

 ディメンションクロスも手強いが自衛隊も十分に手強い。


 アジア連の日本軍やらとは大違いだ。

 世界が違うと戦闘力にこうまで差が出るのか。


「精々楽しませてくれよ」 


 此方も戦力は残っている。


 本番はこれからだ。



 Side ドラゴンクロウ リーダー、クロウ


 悪魔の集団、自衛隊を滅ぼすチャンスなのに上手く行かない。

 

 腕利き揃いの集団をぶつけてるのにしぶとい。


 この戦闘の様子を支援者の連中も何処かで見ている筈だ。


 無様な戦いをすれば打ち切られるどころか消されるかもしれない。


 だが現実は非情だ。


 戦力を投入しては潰されるの繰り返し。


 今はどの勢力も距離を保って態勢を立て直し、攻撃も相手の動きを封じる牽制に留めている。


 ここは他の勢力と同じく、牽制で留めて長期戦に持ち込むのが得策か。


 だがそれだと俺達も相応に消耗するが――それしかないか――

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