第五話「多元世界ユナイティアその3」
Side 緋田 キンジ
空中からの降下も慣れたもんだ。
リオも傍についてくる。
『これがユナイティア……』
自然と科学が見事に調和した未来都市が眼前に広がっていた。
そこに何やら空中、地上で激しく両軍がぶつかり合っている。
空中戦艦らしき姿もある。
そしてその一方の一部隊が此方に向かってきていた。
『空中飛行に光学兵器搭載のパワードスーツだと!?』
その事に驚きながらも反撃する。
相手も驚いてる様子だった。
『こいつらアジア連じゃねえのか!?』
キョウスケが愚痴りながら反撃する。
『アジア連にしては技術体系が違いすぎる!! 別の組織だ!!』
俺はそう断言する。メカデザインは80年代か70年代のリアルロボットアニメの敵メカを連想させるデザインだ。
『なんだこいつら!? アジア連か!?』
『にしては性能が違いすぎる!! 警戒しろ!!』
敵側も此方の異常性に気が付いたのか一旦距離をとる。
アジア連とも敵対しているのか?
ともかくアジア連の事を知っているようだ。
『なんだこいつらは――』
その疑問に答えたのはルーナだった。
『こいつらはザイラム軍です!! ゼッターと呼ばれるパワードスーツ兵器を使います!! 詳しい話は後で!!』
『分かった!!』
また新しいパワードスーツ兵器に謎の勢力か。
本当になんとかロボット大戦染みてきた。
『つかこのまま戦って大丈夫なのか?』
『政治外交的には撤退が正しいが、敵の機動力を考えた場合逃げきれん!! 最悪味方から孤立して袋叩きだ!! ここは共闘した方がいい!!』
『マトモな判断に感謝!!』
佐伯 麗子 三佐のお墨付きも貰ったのでディメイションクロスと共同戦線を張って戦う事になった。
『まさかザイラム軍が本部に襲撃を仕掛けてくるなんて――』
ルーナにとっても想定外の事態のようだ。
『好戦的な連中なのか?』
と、尋ねると。
『アジア連と同じぐらい』
『それを聞いて安心した――』
どの道一方的に宣戦布告されるルートだったようだ。
なら味方がいるウチに戦った方がいい。
『こいつらバリアを搭載してるのか!!』
などと考えているウチにキョウスケが報告する。
『私達が使用しているバリアと比べて強度はとても低いですが気を付けてください!』
と、すかさずルーナがアドバイスを飛ばしてくる。
飛行可能でビーム兵器持ちでバリア搭載とかヤバ過ぎんだけど。
どう言う軍事技術の発展の仕方をさせればこんなのが誕生するんだ。
まあそれを言ったらパワーローダーとかマジックメイルにエクスキャリバーとかも大概だが。
『こいつら手持ち武器がない感じ?』
ふとパンサーがそんな疑問を抱く。
『と言うか実弾兵器は使って来ないの?』
と、リオもそんな疑問を抱く。
『ザイラム軍のゼッターはビーム兵器を主体としていて実弾兵器は少数です! 主に武器は固定式が多いのも特徴です!』
などとルーナが戦いながら律儀に解説してくれる。
律儀なこった。
『救いなのはバリアは容易に貫通できることか――』
そう言って俺は一機撃墜する。
『だけど距離があり過ぎるとバリアが貫通できない――』
と、リオはそう言って次々と背中のビームキャノン、二丁のビームライフル、腰のレールキャノンで敵を撃墜する。
うん。
やっぱリオだわ。
『だけどまあ何とかなるっしょ?』
パンサーも次々とレールキャノンとビームマシンガン、両腰のレールキャノンで撃ち落としていた。
『凄いね二人とも! もしかしてルーナさんより凄い!?』
と、高飛 翔子は二人の戦い振りを称賛しつつ空中を飛び回って戦う。
『感心している場合があるなら敵を落としなさい!』
とルーナは手にシールドとビームマシンガンを持って敵を撃ち落としていく。
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