世界最強のオークが異世界転生して悪役令嬢になりましたが何か問題でも?やめて、俺のために争わないで! 俺はやりたいだけなの!
ラスター
第1話 オークの性欲を舐めた小金持ちの坊ちゃん
転生して○○日目
両親から美人になったなと言われ、縁談を持ち掛けられた。
世辞ではない。
これはある種の合言葉だ。
小さな村の貧乏領主の娘である俺は、正確に言えばこの家の娘ではない。
血はつながっているが、そう。中身が違うのだ。
死産した彼らの娘を依り代として転生した俺は、元オーク。
両親は俺の話を世迷言や、頭の病気なのだろうと誤解をしては、笑っている。
仕方のない話だ。なぜならここには、いや、この世界にはオークなんて存在しないからだ。もしかしたらいるのかもしれないが、まだお目にかかったことは無い。
そんな頭のいかれた娘を両親は金を集めるために利用していた。事実、こうして縁談話を持ち掛けてくる。俺は養ってもらった感謝を込めて、その縁談相手と会うことにした。
嘘だ。
ただやりたいだけだ。元オークの俺は、金や酒よりも性欲を第一に生きている。
自身かな縁談相手がどんな物を持っているか気になった俺は、少しばかり金と領土を持った地位をひけらかす、いけ好かない男に会うことにした。
相変わらず俺の美貌はどんな男たちにも通じ、いけ好かない男、長いからイケオと書こう。イケオはしょぼい財力をひけらかし、俺の両親を驚かせてはき前の良さをアピールするように、両親に金銀財宝を結納金として差し出している。
馬鹿め。
俺がお前にすり寄るのは、お前の体目当てだというのに。
だが今回も外れだ。
5発ほどやった後、彼は腰が抜けたようにベッドで目を回していた。
外れか。
俺はイケオが持っていた変な味の紙巻きたばこを吸いながら、ベッドでへたり込んでいるイケオの尻をわしづかみにした。
あひんと情けない声を漏らすイケオをあおむけにした俺は、彼の情けない息子をじっと見た。もうしなびたキノコのようで情けなかった。
そんなイケオのキノコをデコピンするように指ではじき、俺は「結婚したきゃあと5発はできるように頑張んな」と彼に伝えた。すると彼は情けないような声で泣くとともに、枕を漏らしていた。
おいおい興奮させるなよ。だが彼のキノコはもう情けない状態だ。仕方ない。俺は町の木工職人や金属加工のギルドに依頼して両端が巨大なキノコの傘になったような物を下半身に装着させた。どうやってそれを装着させたって?言わせんなよ。
といっても以前の俺が持っていたキノコと同じサイズだ。
仕方ないだろう。お前が元気がないのが悪い。
そのキノコで彼をもてあそんだ翌日、彼はベッドから消えていた。
残ったのは血が染みついたシーツと、イケオが持ってきた結納金の金銀財宝だ。これで今度、どんな部屋を作ろう。
そんなことを思いながら昨日吸っていた火のついていない煙草をくわえていたら、両親がほくほく顔で現れた。
まったく、最低な両親だ。だが、嫌いじゃない。
全裸の娘を前に、両親は次の縁談話として大量の手紙を抱えて入ってきた。
さて、どうするか。
俺は両親の見せてきた手紙の中から、適当に一枚取り出し、次の縁談相手を決めた。
ふうん、隣国の第7王子か。悪くないな。
俺の笑みを見た母親は、慣れた様子で縁談の日程を合わせるべく、早馬で家を出ていった。
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