さようなら僕らの愛すべき世界

苦しくて苦しくて苦しくて


気持ちよくて気持ちよくて気持ちよくて


嫌になって嫌になって嫌になって


イキタクテイキタクテイキタクテ




何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も


同じことを繰り返す


嫌なのに、抗えなくて、気持ち悪いのに、興奮して


同じことをしてばかりの私に狂いそうになって、愛おしくなって、壊れていく



・・・違う。私はもう壊れていた。あの時、あそこで死ねばよかった

お父さんとお母さんと一緒にあのトラックに跳ね飛ばされていれば


タイヤに引きずられて血の跡を道路にべったりつけて臓物をまき散らして


ぐしゃぐしゃに消えていれば!!!!!!!!!!!!



・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・


もう遅いや


幸せなんてもう必要ない。

必死にためたあのお金も必要無くなってしまった


一人きりの暗い部屋で私は床に体を投げ出している

手に力が入らない。

彼にこの部屋に入れられてどれ程経ったか。

お腹の空き具合から日は浅いと思える。

いざとなったら、いつものように雑草や蟻を食べて小腹を満たそうと考えたが、この部屋はカーペットが敷いてあって

雑草はもちろん、蟻だって見当たらない。

この会社は防虫対策に気が抜けないなぁと呑気に思ってしまう。





ジジッッ・・・ズズッザザッッアア・・・・!!


頭の中で蠢くものを感じる。

痛みも感じるので彼の言っていた時も近いことを感じる。


もうすぐ私とさようなら


生まれ変わる前に彼ともう一度だけ、たった一度でいいから話したかった。

今分かったけど、これ結構痛いよ。

頭がさっきから痛みとノイズでおかしくなりそうだし、体もインフルエンザで死にかけたみたいに熱くなって、体の筋肉や骨、細胞の一つ一つが蠢いていて気持ち悪くなるもん。


ねえ、



これがあなたのしたかったこと?



みんなを駒にして自分の理想の遊びを実現したいの?



今の自分を捨ててまで?





・・・・ああ。

君は違ったね。

君は遠くから見てるんだ。

自分の遊びがどうなるか。

自分のしたかったことが何なのか。



本当に欲しかったものが何なのか・・・・












いいよ。



君のしたいようにして




私。今の自分が汚くて、嫌いだったから。







視界が白くなっていく。


もうすぐ始まる。




ねえ・・・・・神崎君。





貴方に話しかけてもらえて嬉しかった


貴方はすごく嫌がるかもしれないけど







私ね





貴方と一緒にいた数か月




あの時間が・・・・・・・・




























今の私がたまらなく好きな時間でした。




___________________________________


このお話は過去にハーメルンにて連載作品として上げようと思っていた序文ですが、思った以上にその後の展開に悩み苦しみお蔵入りになった話です。

かなり初期に書いたものですがこのまま眠らせるよりはと今回載せてみました。

構想としては、あるゲーム会社の御曹司と両親を事故で失って叔父夫妻に引き取られたが性的虐待を受けている少女が、現実世界を改変させて異世界転生を楽しむために一回転生するために記憶をなくして心中するという話でした。

自分でもかなり奇天烈なアイデアだったと今思い返すとヤベーと感じました。

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