第94話 流星群!

 中央パネルが閃光を映し出し、必死で逃げるペガサスの後部に、何かが衝突した!


 ダルメシアン? もう追いつかれたのか!?


 更に、フロントグラスに、無数の何かが前方に高速で飛来して行くのが見えた。 ……奴らが何かを撃ったのか!?


「ダルメシアン端末改10体! ……大破! 」


 ゆうきちゃんの、心做こころなしか興奮気味の音声がした。


 大破? 


 じゃあ……この無数の何かは……奴らの……破片!?



 ……そう。 俺の最初の読み通り、ダルメシアンは優秀なAIを搭載していたのだ。 奴らがすぐに反応しなかったのは……


 俺が『ロケート・スティッカー能力』で、奴らを100%空間固定していたからだった!


 ……俺が、偶然『にらめっこ』に負けて固定が解けたと同時に、奴らは俺を襲おうとダッシュしたが、奴らの中央演算装置内で『ペガサス破壊』と『相手を悲しませたくない』という葛藤が生じ、俺の出血どころではない、猛烈な反応をしたのだ!


 木っ端微塵になった奴らの破片は、慣性によって、宇宙空間を超高速で飛来し、ペガサス後方に衝突! 更に追い抜いて行ったのだ。


 ……無数の『スペース・デブリ』と化して。


「ダルメシアン端末……残数……1」


 そ、そうか! あと1体だけになったか…… 俺は、少し肩の力を抜いて、大きく深呼吸した。


 長い戦いだったが、それも間もなく終る。


 祐希さん……待たせたね! もう少しの辛抱だよ!


 最終決戦の時が近付いていた。 ……やっと(汗)←作者の心の声

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