誓いの花

kara

誓いの花

 黒の時代の2人です。

 設定などはログアウトしてます。



 太宰は森邸の応接間らしき所で一人でソファに座っていた。 

 と、くしゃん、と一つくしゃみをする。


 通りかかった芥川が

「風邪ですか?」と訊いた。

「やあ芥川くん。…久しぶりに包帯を外して寝たらどうも引いてしまったようでね。」と答える。

「包帯の代わりに誰か添い寝でもしてくれればいいんだけど…ねえ芥川くん」

「…承諾いたしかねる。ご命令とあらば」

 コホコホ、と小さく咳をした後彼は答えた。

「そうか、残念」


「では僕はこれから仕事ゆえ、失礼する」

「ああ、またね」と彼を見送る。

 去ってしまった後、太宰は手の中にあったものをじっと見つめた。

「これを渡そうと思っていたんだけど、まだ先かな…」

 その掌の中には四つ葉のクローバーが一本だけのっていた。



 クローバーの花言葉:幸運、私のものになって

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

誓いの花 kara @sorakara1

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ