河童
魚里蹴友
河童
誰にも見えていない何者かが見えるようになって指を噛む癖、首を引っ掻く癖を止めた。何者かがずっと私のことを見ているから、その癖が自分で見っともなく思えた。顔の
その何者かというのは河童の姿をしていた。河童はよく私を橋に
全て私の生み出した
河童を見始める前、私には悩みがあった。死のうという悩みだ。しかし、河童の
しかし、いつも目醒めるとそこにいた河童は、ある朝、遂に現れなかった。私の幻覚のはずなのにイメージができない。私はもう終わりなのだと悟った。人間として生きるのは終わりなのだと。
人間の予定は全て無視し、橋に行った。迷わず川に飛び込んだ。
私は生まれ変わって河童になるだろう。そして、私も誰かを川に
河童 魚里蹴友 @swanK1729
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