"理解"スキルで世界を駆ける。〜非攻撃スキルを他の奴らは選ばないらしいが、このスキル…最強では?〜(試作品、9/18に完結してます(試作終わり))

@aoblue_15

第0章

第1話 波乱の幕開け?

【地:???】


?:「やれやれ…。この仕事はホントに面倒だねぇ…。

……といってる間に次の仕事が来たっぽいし。

 …面倒だけど、いつもの手順でパパパっと終わらせちゃおっと☆」


??:「…カミド様、次の方がいらっしゃいました。では導きをよろしくお願い致します。」


カミド:「はいはーい…。…ねぇ、ナイリィ。もうちょっとペース遅められないの〜…?」


ナイリィ:「仕方ないです。導きが出来るのは、現在ここにいるカミド様しかおりません。ここは、まだヒトとして生まれる前の場所…。導きは特別な人にしかできません。もちろん私には不可能な為、これ以外の術がございませんので。…それでは、失礼いたします。」


ガチャ。……バタン。


カミド:「わかってるけど…知ってるけどさぁ〜………こんな時に…他の奴らはどこにいったんだぁぁぁぁ!!」


カミドの悲しい叫びが辺りに響いた。



数分後。


??:「どうも…。」

うっすらとヒトの形をした何かがカミドの場所に訪れた。それはまだ何も分からない様子で辺りを見回している。


カミド:「やぁいらっしゃい、よく来たね。僕の名前はカミドって言うんだ〜、よろしくね。さっそくだけど、君は今の状況を理解できてないと思うから、簡潔に必要な所を抜粋して話すね。

…まずこの地は天界といって、偉い人たちが沢山居るところさ。そして…うん、君の名前は"ダク"って名前だね。これが自分の名前だから絶対に覚えておいてね。」


ダク:「は、はぁ…」



【地:天界】



カミド:「それで、なぜ君がそんな所にいるのか。それは、君はまだ完全な"ヒト"として下の世界に生まれていないからさ。ルールとして、僕が君に生きる為に必要な情報をある程度教えてから下の世界に送るのさ。

…だから君はまだ生まれても死んでもいない状態ってこと。ほら、自分の手が半分程度透けて見えるでしょ?」


ダク「たしかに…。」


ダクは自分の透けている手を見て頷き、納得した。


カミド:「いいかい?下の世界には様々な"スキル"というのが存在するんだ。生き物ももちろんいるよ。

僕は、ここの地に招かれた者に"1つ"決めたスキルを授けて、下の世界に送る役割なのさ。

さて、僕はあまりダラダラと話す性格じゃないから、早速だけど君に合うだろうって候補のスキルをいくつか目の前に表示するよ。…といっても無作為に選んだから僕もよく分からないけどね、あっはっは!

それで、各スキルの簡潔な説明は載ってるから、自分が欲しいなーってのを1つ選んでね…っと!」


ダクの目の前にいくつかのスキルが並んだ。

確かにスキル名の下には説明が書いてある。


(後は転送しておーわりっと。今日は沢山寝るぞ〜〜…!)


カミドがそのように考えている中で、目の前の子は少し悩んで、

「じゃあこれで。」と言い選んだ。


その時、あるスキルを見た時のダクの口が、少しニヤっとしたのをカミドが知ることは無かった。



カミド:「よし、決まったみたいだね。さて、じゃあ下の世界に転送するよ。あ、下の世界に行ったら完全なヒトの姿だから安心してね。スキルは、心の中で念じればその内発動できるようになるよ。」


ダク:「分かった…けど一つ質問しても良いか?」

ダク:(――――。―――。)

 

ダクは小声で何かを唱えた。


カミド:「ん、何か気になることがあったかい?答えられる範囲でなら答えるよ。」


ダク:「分かった、では…」


(まだ何かあるの〜…?早く送って寝たいのにな〜…。)

と考えていたカミド。


では… と言葉を発したその瞬間。

目の前にいたダクが、カミドの目の前まで突如として迫り、魔法を展開・火魔法の火球を放ってきた。


カミド:(!?…なんだ!? 急に火属性の魔法打ち込んできただと…!しかも…)


油断していたカミドだったが、咄嗟に放たれた魔法を躱した。

ダクは放った魔法の後にも蹴りやパンチをいくつも繰り出した。カミドはそれも何なく躱していった。


やがて。


ダク:「う〜ん…流石"天界"にいるだけの人物って訳か…。」


そう言ってダクは攻撃を止めた。


カミド:「…ダクくん。君は一体何のつもりだい?天界にいる僕にいきなりスキルで攻撃をしてくるなんて…そんなことされたのは君が初めてだよ。びっくりしちゃったじゃないか。」


カミドは冷静にそう話した。

おちゃらけた雰囲気は潜めている。


対してダクはこう話した。


ダク「まぁ…そうだな。だが、少なくともこの部屋に"洗脳:弱"という明らかにヤバそうなスキルを蔓延させてる人は信用に欠けるのではないか?」





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