第53話(Vオフィス二期生コメブラ対決!)
「みんな! 天原夜空だよ!」
「悪食ノエルなのじゃ!」
「氷華ヒメナよ!」僕達の挨拶と共に配信は開始した。
「今回の配信ではね、Vオフィス二期生の僕達が本気で戦うよ! いっとくけどみんな! 僕は昔の僕じゃないよ!」
『はい。フラグ成立乙。』そんな友達の
無情なコメントに耳を塞ぎつつコメブラを起動した。
僕が選んだのは『吸血鬼はまだ死なない』の吸血鬼ファントムだ。僕が今日のために調べた事前情報によるとこのキャラは相手の体力を吸収する能力を持つらしい。この試合においてHPというのはとても重要だ。僕は
キャラクター画面でファントムを選びゲームに臨んだ。
そして『それじゃあ、試合開始なのじゃ!!』ノエルちゃんのその声と同時に僕達Vオフィス二期生は乱闘を始めた。
勝負が始まった僕はまずはBボタンを長押しして横コメと呼ばれる技の準備を行う。
開始一秒で僕は二人をロックオンした。ノエルちゃんは昔有名だったゲーム、ドラ○エの勇者を使っていてヒメナちゃんは氷の女王と呼ばれる女性キャラを使っている。この勝負……僕の勝ちだ! 僕はそう叫び横コメを決めきった。
僕のファントムが出した攻撃が二人のキャラの体力を根こそぎ抉り取っている。さぁ、どうする?…… 僕は白熱しすぎていつもとは違う口調で喋りながら試合を進めていく。
「次の試合に行くよ!!」今の試合成績は僕が1勝、配信の時間的にあと4試合ほどで勝負が決まる……
試合の開始を示すBGMが流れ、僕は
ファントムのBボタンを長押しして速攻ノエルちゃんの勇者をぶっ飛ばした。僕の攻撃は勇者を場外へとふっとばす。けれど流石は
ノエルちゃんだ。凄まじいPS《プレイヤースキル》で復帰した。
「私も居るわよ!」ヒメナちゃんのその
言葉で僕のファントムがヒメナちゃんのエルザの攻撃標準に入ってたことに気付く。僕は避けようとするがゾーンに入ったヒメナちゃんに勝てるすべはなかった……
エルザの必殺技『絶唱氷壁』によって僕のファントムは一撃で体力を削りきられ僕は死亡した。
それからも僕の試合成績はやはり良いとは言えなかった。
「夜空よ! これで終わりなのじゃ!」ノエルちゃんのその声で僕はまた負ける。そしてまで一つ、一つと試合を消化していくうちに僕は同期の中で一番負け点が多くなってしまった。
『なぁ、最初は良かったけどやっぱ夜空たんだよな……』そんなコメントが僕の目に映る中、僕は言葉を発した。
「どうしよ……次負けたら罰ゲームだよぉ!」今までの結果かから僕は今絶体絶命の窮地に立っている。僕は心のなかでファントムに活を入れて試合を始める。
「LadyFIGHT!!」その音とともに僕は
ジャンプを駆使してノエルちゃんたちの上を取った。上をとった僕はまずはヒメナちゃんをロックオンし攻撃を仕掛けていった。
ファントムの通常攻撃とエルザの通常攻撃がすれ違い互いに幾らかのダメージを受ける。そして最後の試合が始まってから5分……ゲーム配信なのに僕はあまり喋ってないが遂に決着がつくこととなる……
「これで終わりよ! ノエル! 夜空!」ヒメナちゃんのその言葉と同時にエルザがこの配信5回目の必殺技を発動させた。けれど僕はもうその技は見切ってる。僕はその攻撃を避けながらカウンターを決めようとする。
けれどファントムの攻撃は届かない。ヒメナちゃんの攻撃と、それに続くノエルちゃんの攻撃で僕は場外へと出されてしまう。僕は戦場へ戻ろうと操作を試みた。けれど、それは敵わない。僕は一つも体力を減らせずにこの試合を去っていった……
試合が全試合終わった僕達はマネさんの元罰ゲームの発表に進んでいた。
「くやしいけど、負けちゃったからマネさんから元々決まっていた罰ゲームを発表してもらうよ!!」
僕がそう言うとマネさんからコメントで
罰ゲームが投下された。
マネさん:『12時間耐久配信が夜空さんの罰ゲームです。』そのコメントと同時に久し振りにコメント欄が良い意味で炎上する。
そして罰ゲームの説明が終わると僕は配信を締めるため言葉を綴った。
「友達のみんな! 今回のコメブラ対決は
どうだった? 次の配信はまだ秘密だよ! けど、Vオフィス公式のチャンネルで配信するから忘れずに見に来てね! それじゃあ、バイバイ!」
配信は終了しました……
……………………………………………………
コメント欄
米丸1号:なんかさ、夜空たん豹変してなかったか? まぁ、その姿もてぇてかったが……
米丸後輩:それはいえてる。てか、罰ゲームの耐久配信も楽しみだわ……
ゆきんこのせい:ヒメナ様のプレイも良かったな……
米丸後輩:次は秘密か……どんな配信をするのかな…
米丸1号 :そろそろ始まるぞ!
……………………………………………………
コメブラ対決が終わった僕たちは急ぎ目に Vオフィス本社の共通ルームへと足を運んでいた。次の配信は友達のみんなには伝えてないけどVオフィスメンバー全員集合のお祭り雑談をする予定だ。ふと周りを見るとVオフィスメンバーが全員並んでいる。そして時間になった頃、僕達は配信を始める……
……………………………………………………
ということで一週間毎日投稿一日目です。一日ということで少し文脈がおかしかったりするところもあるかもですがそれはその都度修整していきたいと思います。
さて、次回も明日更新です。
お楽しみに!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます