第27話(3D化記念ライブ配信後編)

米丸1号:何を歌うんだ? 夜空ちゃん達は?


米丸後輩:それは俺もおもってる……


V箱推し:有名な曲かな?


米丸1号:あっ! 遂に始まるぞ……


米丸後輩:もう俺、画面に張り付いてるわ……


……………………………………………………


僕達が待機場所に着いて一分ほど経ったあとマネさんが音楽をかける。


『ずっと〜前から好きでした。君のことが〜』その声で始まり僕達は踊りながら歌う。まずは僕のソロパートだ。


「みんな! 天原夜空だよ!!」そう話しかけるように画面に向かって言う。この曲は僕達三人が作詞作曲をした曲だ。


「あと、僕は男の子だから! それじゃ次はヒメナちゃん!!」僕のその言葉でヒメナちゃんにバトンが渡る。


「ゆきんこ達! 氷華ヒメナよ!見てくれて感謝するわ。 次はノエルよみんな見なさい!!」その言葉でバトンはノエルちゃんに移動した。


「家来よ! 我が悪食ノエルなのじゃ!!ぜひ我たちを見るのじゃ!!」ソロパートか終わり僕達は踊りながら歌い始める。


「最初は簡単な事でした〜」


「君と出会った瞬間に〜」


「こうね。心が温かぁくなる……のじゃ!!」そして歌は進みサビに入る。


「この気持ちなんだろう? 私気づきたくない。 けど君に伝えたいの」ノエルちゃんの言葉を起点として歌う。


「ずっと前から好きでした。 君のことが〜」その言葉でコメント欄はまるでライブを見ているときみたいに荒れる。


「君のことを考えると、こう胸が締まるの!」


「もっと伝えたい…私の気持ち」


「暇々だった我の人生が明るく照らされたのじゃ!!」


「みんな、大好きだよ……」 一番が終わると僕達は画面の前に向かう。これから僕達はソロパートを歌う。十分練習してきたのだ。きっと出来る……


「「悪魔に襲われて、怖くなった僕。

けど友達がそんな 僕に手を差し伸べてくれたんだ。だから、ありがとう 大好きだよ……… 次ヒメナちゃんだよ!」僕がそう言うとヒメナちゃんが僕と入れ替えでステージに立った。


「氷の世界に、住んでいた私。 ルールが厳しくて嫌になってた時に、配信を始めて、ゆきんこと出会った。その日々は幸せだった。

何もないつまんない日々があんた達のおかげでかけがえのないものになったわ。本当にありがとう。あ、愛してるわ……」その一言でまた消えかけていた熱が再発した。そしてそのまま次はノエルちゃんがソロパートを歌う。


「我は長い事封印され沢山の人から恐れられていた。けどね、皆は我を一人の人間として見てくれていた。そんな家来たちに我は惹かれたのだ。お主ら、愛してるぞ!!」少し普通の声も入れているノエルちゃんの歌にコメント欄は凄いほど溢れかえっている。そしてそのままラスサビに入る。


「あぁこの気持ちが収まらない  もう、もう止まれない!!……」


「止まりたくもない!!………」


「いくのじゃ! せぇの!」


「ずっと前から好きでした。君の事が!」


「辛い時に手を差し伸べるそんな君に」


「誰にもお節介かきたがるそんな貴方に」


「そんな君僕は惹かれたんだよ!!」そして最後に僕達は画面外のみんなに向かって言う。


「あいしてる!!」


あ、愛してるわ!!



家来たちよ!!大好きだぞ!!!!


…………………………………………………………………………………………………………


コメント欄

米丸一号:やべぇ……オリジナル曲かよ……夜空たんに向きすぎているだろ……


米丸後輩:それは言わずもがな……最後の愛してるはヤバかったな……


ノエル民:ノエル様可愛かった……


雪の精霊:ヒメナちゃんも可愛かったぞ……

……………………………………………………


歌が終わり僕達は言葉を綴った。


「みんな! どうだったかな?」これから僕達は3Dでの配信もすると思うからよろしくね!! それじゃバイバイ!!」そう言って今日の配信は終了を迎えた……


(Vオフィス公式)

#2期生3Dライブ

チャンネル登録者数:50万人

……………………………………………………

配信が終わり僕は同期の二人と今日の配信の振り返りという名の飲み会のようなものをしていた。ヒメナちゃんとマネさんは、お酒を飲んでいる。僕は酒を飲んで失敗した記憶があるから飲まない。そして時間が経ち僕達は解散したのであった……



「凄い……」それがVTuberとしては先輩である海里君達、2期生のライブを見て最初に出てきた一言だった。動きの一つ一つがいきいきとしていて飽きさせない。けど、私は変な所でモヤモヤとした思いを感じていた。

それは夜空ちゃんの顔…… 歌って踊ってて夜空ちゃんの顔は笑っていた。笑顔になっていた。ファンとして喜ぶべきだろうが私は醜い嫉妬をしてしまっていた。彼がYouTuberのままだったら、それとも私がもう少し早くVTuberになっていたら……彼と一緒に立っていたのは悪食ノエルでも氷華ヒメナでもない鼓屋レイだったかもしれないと……


はぁ、私はそんな考えを自分の顔を叩き捨てる。本当に自分のその考えが嫌になる。私はこれとは違う事、即ち明日の配信の事を考えてマネージャーに相談したのであった……


…………………………………………………………………………………………………………


ということで、3D化ライブ配信後編でした。どうでしたか? 今回は歌パートが多めに入ってます。今回の曲は作者である私自身が作った曲になっています。次回は久しぶりの日常回にしようかな? もしこの話が面白いと思ってくれたのならフォロー、レビューその他諸々してくださったら嬉しいです。













 



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る