第644話 ここでも?
おかしい、禁忌な物である穢れの結晶だから、妙なモノに
キーコやクルミの鋭い五感で見つけられないのも意外ではあるが、それは仕方がない。
危険なモノを回避する能力が高いのだから。
今日は見つけられなかったが、明日はウサ子を連れてきて、ウサ子が近づきたくない場所や、気持ちが悪いと感じる場所を探そうと思う。
なにせウサ子の警戒心が一番強いのだから、ウサ子が嫌いな場所には何かある・・・そんな気がする。
なんて予定を立てながら、小桃さんが居る本家の屋敷に到着すると、建物を夕焼け空が赤く染めていた・・・夕焼けのせいだよね、血で赤く染まったんじゃないよね。
何やら嫌な予感がする俺は、庭から中の様子を見てくるようにクルミに頼み、不測の事態に備えることにした。
さっき思った、嫌な予感が当たってるような気がする・・・もちろんただのカンだけど、屋敷の中で不測の事態が起こっているはずだ。
「ねぇ紋次郎兄ちゃん、屋敷の中に小桃さんの家族以外で、たくさんの人の気配があるけど誰だと思う?」
「俺たちが居るのに小桃さんが客を呼ぶわけないから、無理やり押し掛けてきた。招かねざる客なんじゃない」
「紋次郎兄ちゃんって、時どき鋭いことを言うよね。あたしもそう思う。もしかするとあたし達のせいかも知れないのに、小桃さんに迷惑は掛けられないよね」
「その通りだ。きっと、この時代に不釣り合いな恰好をした俺のせいだ。だから、俺に任せておけ。こういう時の為に手は打ってある」
「手は打ってあるって・・・また自分が犠牲になる変な手なんでしょう! いい紋次郎兄ちゃん、何かあればあたしを頼ってね」
「なぁキーコ、俺ってそんなに犠牲になってる? ちょっと俺に対して過保護じゃない? キーコさんよりオイラの方が大人ですぜ」
「あのね、いまの意見は、あたしだけじゃなくウサ子さんやクルミだけでもない、母屋に居る全員の意見だと思うよ」
「全員?・・・それは無事に戻れたら確認してみよう。いいかキーコ、そんなに心配するな、俺は犠牲になったりしない。こんなところで犠牲になると、【ミイラに出来ないでしょう!】って、桃代に怒られるからな」
「心配する方向がなんか違う。でも、犠牲にならないのならいい。桃代姉さんの為に、産まれてくる赤ちゃんの為にも無茶しないでね」
「任せておけ、キーコにも桃代にも心配させない。それよりもクルミが戻って来たから、屋敷の様子を聞いてみよう」
「きゅ、紋次郎君たいへん! 小桃さん達が大変なことになってるよ。早く助けに行かないと」
「落ち着けクルミ。まずは何が大変なのか、見てきた事を出来るだけ細かく教えてくれ」
クルミの話を聞くと、結構深刻な状態だった。
どうやら、数人の男たちが突然やって来て、小桃さんの旦那や子供を人質にすると、真貝の資産と逆鱗を寺へ寄付するように
この時代でもかぁ・・・やっぱりアレかな、寺は
ということは、数人の男たちも分家の奴ら? でもまぁ、本家の資産と逆鱗を寄付するように
「なぁクルミ、ウサ子と静香はどうなっていた? あと蘭子さんはどんな感じだった?」
「きゅ、それがですね、悪い奴らが小桃さんの子供を人質にしてたんだけど、自分が代わりになるってウサ子さんが・・・」
「そうか、それはウサ子に留守を任せた俺のせいだな。それで、ウサ子は無事なんだな。もしもウサ子に何かあれば、俺は奴らを許さない」
「まだウサ子さんは無事だから落ち着いて。いい、蘭子さんはわたしに気がついた。それで小桃さんに合図を送っていたから、ここからは紋次郎君の出番だよ」
「おっ、いつもなら俺を止めるくせに、いいのかクルミ?」
「うん、紋次郎君は止めても無駄だって、わかったんだ。だからね、紋次郎君がケガしないように、わたし達がフォローする。それでいいよねキーコさん」
「うっ、あたしよりクルミの方が大人みたい。でも、その通りだわ。紋次郎兄ちゃんは、あたし達に指示を出して。早くウサ子さんと小桃さんの子供を救ってあげないと、怖い思いをしてるよ」
「まぁ、任せておけ。分家を
俺は現代で本家の当主になったからよくわからないが、どうして分家の連中は本家へ不満を持つのだろう? 俺と桃代の場合は、一部の分家の連中が自身の欲の為に反乱を起こしたが、小桃さんもそんな感じだろうか?
しかし、蘭子さんに対する小桃さんの対応を見る限りでは、小桃さんが
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