第17話 『お宝の正体』



「師匠着きましたよ!」




 アベルは私を背中から下ろす。

 ここに来るまで走馬灯を何度も見た。




 矢を避け通り抜けると、今度は巨大な鉄球が転がってきたり、壁や天井が狭くなったり、もう散々だった。




 私はフラフラしながらも、もうすぐお宝があると信じて、先へと進んでいく。




 そしてしばらく進むと、開けたところに辿り着く。




 暗いダンジョンのはずなのにその部屋だけやけに明るい。




 そしてその部屋の中央を見てその理由を理解した。そこには黄金に輝く宝石が大量に山になっていた。




 来た!!財宝だ〜!!




 わたしは死ぬ思いをしたがついにここまで辿り着くことができたのだ。




「師匠、なんだかあれ、おかしくないですか?」




「おかしい? あれこそ、金銀財ほ………」




 私たちは目を疑った。ダンジョンにあった大量の宝石。それが目の前で動き出したのだ。




「どうなってるのよー!!」




 それは人のような形になり、ゴーレムへと変身した。




 私の財宝はモンスターへとなった。




 ゴーレムは私に向かって突っ込んでくる。私はショックで意識が朦朧としていたせいで判断が遅れてしまう。




「危ない!!」




 私を突き飛ばしてアベルが庇ってくれる。




 私は地面に激突するだけで済んだが、アベルはゴーレムに踏み潰されてしまった。




「アベル!!」






【後書き】



 どうなってしまうのか!?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る