美女だらけの部活に入部してしまい修羅場になっています

美女だらけの部活に入部してしまい修羅場になっています

作者 重田 愛斗

https://kakuyomu.jp/works/16816452220974851987


 高校に入学した倉岡暁輔は、天草愛華と一緒に女子部員ばかりの写真部に入部し、楽しく高校生活を過ごす一年間の物語。



 作品内容がわかる長いタイトルがついている。美少女ではなく美女らしい。どんな部活なのか。どうして入部したのか。どんな修羅場になっているのか。全ては読んでみなければわからない。

 全十七話で構成されている。


 文章の書き方については目をつむる。


 作者より、「自分が思う理想の恋愛を小説にしました。読んで頂けると有難いです」とある。

 作品は作者の妄想や独創性が形となったもの。そこに加えて、仕上げる力がもっと必要となってくる。それでも描きたい衝動が伝わってくるような作品であるならば、出来や内容はどうあれ、読むものの心を打つだろう。

 主人公は高校一年三組、倉岡暁輔の一人称「僕」で書かれた文体。自分語りで実況説明しつつ設定や主人公がしたことが淡々と綴られていく。語尾が「~た」で終わるたこともあって、日記のような印象を受ける。


 県立高校に入学した主人公は放課後、教室に残っていると天草愛華に声をかけられ、部活見学に誘われる。

 入部届の提出日、友人の翔也から「天草さんは写真部に入るらしい」「暁輔のこと好きだと思うぞ」「だから、お前は写真部に入って付き合ってしまえ」といわれ、写真部へ入部する。  


 翔也はおそらく、中学の頃からの友達なのだろう。

 主人公の家から天草さんの家までい三十分くらいなので、ひょっとすると、彼女も同じ中学だったかもしれない。だから翔也は彼女のことに詳しいのだろう。

 主人公には姉がいる。小さな頃から姉のしたたかさやあざとさを見たりしてそれが普通と感じ、話を聞いているうちに女性には敵わない、敵にしない方が平和に過ごせると習得しているはず。なので彼には、女子の欠点も許せてしまう優しさや穏やかさを持っているにちがいない。

 それが女性にとっては心地よいだろう。


 他に入部したのは、四組の水瀬葵と如月涼音。そして写真部部長は生徒会長をしている三年の時峰咲雪。顧問は神林清奈先生である。


 入部したはじめ、時峰部長以外に永友咲良先輩と笹塚美乃里先輩がいた。おそらく彼女らは時峰部長の友達で、サクラだろう。一人しかいない写真部ではなかなか入ってくれないと思ったから、二人に頼んだにちがいない。


 ゴールデンウィークに入ると写真部は、県外のとあるコテージを借りて一泊二日の交流会が行われた。

 自由時間には天草はネット小説を、如月はイラストを描いている。見何故は風景画を描き、時峰先輩は作詞をしていた。主人公はみんなのようにすごいことができないため、勉強をする。


 主人公たちは写真部に入部したはず。入ったばかりだし、互いを知るために開いている会だと思うのだけれども、誰も写真を撮っていないのはどういうことかしらん。

 顧問も女性で、主人公しか男子がいない。

 主人公は姉がいるので、接し方は慣れているだろうけれども、だからといって周囲の女子が主人公を異性として扱っていない感じがする。

 おそらく、前提として主人公が入学した高校は元女子校で、共学になって日が浅いのかもしれない。ゆえに校内の生徒の男女の割合が、圧倒的に女子が多く、パワーバランスにおいて女子が強い環境なのだ。そういうことにしておこう。

 

 交流会後、天草に勉強会に誘われ、彼女の家で一泊、一緒のベッドで寝る。

 天草の両親はでかけて留守。姉がいたはずなのだけれども、姉もどこかに出かけているのかしらん。

 姉がいるため要領よく、甘え上手。欲しいと思ったモノは必ず手に入れ、寂しがり屋なところもある。彼女は主人公のことが気に入ったのだろう。


 部活のみんなと勉強を教えあって期末テストを乗り越えた夏休み。写真部のみんなはそれぞれバイトをすることとなる。 

 彼女たちは、カメラ購入や撮影するための費用のためにバイトするのかもしれない。

 主人公は天草と本屋でバイトすることに。時峰部長の親の別荘で写真部員でお泊り会をし、夏を過ごす。

 

 撮影会とか、文化祭に向けての活動とかはしないのかしらん。


 九月に入り体育祭の種目決めをすることになった。

 中学時代、体育祭のリレーのアンカーで走った際、転んで優勝を逃すという苦い経験をしていたため出場したくなかったが、翔也がもう一度一緒に走りたかったという思いを組んで、主人公はリレーメンバーの補欠に入る。

 体育祭のリレーでアンカーを任さた主人公は走りきり、見事一位を取って彼らの団は優勝した。実家が居酒屋の翔也の計らいで、打ち上げで盛り上がる。


 居酒屋とは言え、ジュースの類はあるだろう。でも、タダというわけにはいかないだろう。各自で払ったのかもしれない。だったら、店の売上に貢献したことになる。翔也は商売上手かもしれない。


 学園祭では喫茶店をすることとなり、食材が足らなくなるハプニングもあったが、主人公は天草と買い出しに行き、無事に終える。


 学園祭という名の文化祭と推測される。

 文化系の部活発表も行われているはず。写真部はどんな展示をしたのだろう。


 十二月の期末を終えて、冬休み。ホテルの清掃バイトをする主人公。クリスマスには写真部みんなでイルミネーションを見に行く。


 写真部の活動はしているのかしらん。


 年始のお参りに家族で行ったあと、部活のみんなと買い物に出かける。三月には時峰先輩が卒業を迎えた。

 四月、進級した写真部員の四人は同じクラスとなるのだった。

 

 読後、写真部のとしての活動、撮影会などをしているようには思えなかったので、廃部になっていくのが必然かもしれないと思えてくる。主人公たちが入学する前も同じような状況だったのなら、よく存続できたものだと感心する。生徒会長が部長だったから、なんとか活動できていたのかもしれない。でも二年生になった主人公たちには後ろ盾がなくなったのだから、真面目に活動して実績を作っていく必要があるだろう。





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