第47話 ショッピングデート そのに
「猛のエッチ……。」
「……面目ない。」
浴衣も選び終わりショッピングモールの中にあるファミレスで休憩をとっている。美玖が俺をジト目で睨んでいて、俺は謝り続けている。
「……私はちゃんと止めたのに、全然聞いてくれないんだもん。……猛のばか。」
美玖は怒りながら注文したパンケーキを頬張った。
「いや……そのー、なんというか……浴衣姿の美玖に欲情してしまいまして、暴走してしまいました。マジですんません!」
今の俺にはテーブルに額を擦り付けながら謝ることしか出来なかった。
「はあ……もう良いよ。確かに私も猛に興奮してもらえて嬉しかったから、今回は許してあげる。でも!今度は気をつけてね!」
「善処はするが可愛い美玖に我慢出来ずに暴走してしまうのは仕方がない事だと思います!!」
「開き直った!?……うぅ、猛に可愛いって言われたら許しちゃう私はもうダメだ〜。」
美玖は頭を抱えながら言った。
「まぁ、今回の件は流石にやりすぎだって自覚はあるから気をつけるよ。……無理だと思うけどさ。」
「いや、そこは頑張って抑えよう!?」
「世界一可愛い俺の彼女の事で俺が我慢とか抑えるなんて出来るわけないじゃないか!はっはっは!!」
「〜〜〜〜〜っ!?もう、そんなふうに言われたら強く言えなくなるよ〜。猛に世界一可愛いって言ってもらえた。えへへ♪」
美玖はすっかり機嫌を直してパンケーキを美味しそうに食べていた。
美味しそうにモグモグしている美玖を眺めながらコーヒーを飲んだ。ファミレスのコーヒーがいつもより美味しく感じられているのは目の前に可愛くパンケーキを頬張る美玖がいるからだな。
お会計を済ませてファミレスを出た俺たちは何を買うわけでもなく、ウインドウショッピングを楽しんでいた。
「あっ!猛!見て見て!お揃いのマグカップが売ってる!しかも、猫ちゃんの絵が描かれてる!」
美玖が指差した先には猫の絵が描かれたお揃いのマグカップが売られていた。
「本当だ。家にあるマグカップも実家から持ってきた物だし、この際に買い替えるのもありかもな。」
「2人でお揃いに揃えたいよね〜。でも、それはまた今度にしよっかー。どうせならマグカップだけじゃなくて、色々な食器やお箸とか買い揃えたいから今日は見て回って決めるだけにしようよ。」
今住んでいる家の食器などは実家で自分達が使っていた物をそのまま持ってきて使っている。
新しい物を揃えたかったけど、中々時間が取れずに後でもいいかーとなり、そのままズルズルと先延ばしにしてしまっていた。
俺の母や美玖のお母さんから新しい生活をしてるのに古い食器やお箸を使わずに買い替えしろと言われ続けてるし、ここらで替え時かもなー。
「よし!夏祭りの前までに新しく買い替えちまおう!今日買う物をある程度決めたら、俺の母さんと美玖のお母さんに連絡して、一緒に付き添ってもらおう。」
「そうだね。お母さん達にお願いすれば、喜んで付き添ってくれるよ。お母さん達ならどういう食器が良いとか、色んな知識を知ってるもんね!」
俺達はまずは自分達が良いと思った食器やマグカップなどを見て回った。ショッピングモールから帰ってきて、母達に連絡をして相談したら、即決で付き添いのオッケーをもらえたのだった。
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