なぜか初恋の人(?)の妹と一緒に住むことになったんだが

種蒔 フラワー

第1話 プロローグ

「これからよろしくお願いします。大河さん。」

そう言って俺の家の玄関に立つのは、俺の初恋の人。ではなくその妹の凛花だ。

はぁ。まじでなんでこんなことになったんだよ。事情があるとはいえ、年下の

女子と一緒に住むって結構きつくない?しかも、これが初対面。まあ、その姉

とは長い付き合いだけどさ。あ⁉でも、もしかしたら葵と付き合うためにはどう

すればいいか聞けるかも。あ、ちなみに葵っていうのは凛花の姉で俺の初恋の人。

はぁ。妹と一緒に住んでくれって俺に頼むってことは俺に興味ないのかな。はぁ。


私、月波凛花は今日からお姉ちゃんの友達で、私の初恋の人である大河さんと

一緒に暮らすことになった。彼は覚えていないだろうが、私と彼があったのは

初めてではない。いや、覚えていないというより、私と一緒に遊んだことがある

ことを知らないだろう。なぜ知らないかって?それは私が彼と一緒にひまわり畑

に行ったとき、お姉ちゃんの振りをして彼と遊んだからだ。なぜ、お姉ちゃんの振り

をしたかというと、あの時の私は、なぜか彼は、お姉ちゃんじゃないと一緒に遊んで

くれないのではないかと思ったからだ。はぁ。もしあの時、あの時お姉ちゃんの振り

をしていなければ私は今頃、彼と付き合えていたのでしょうか。


今日から、妹の凛花が私の幼なじみである大河の家に住むことになった。いや~

これで私も肩の荷が下りましたわ~。いや~こんなに苦労するんだったら妹から

大河の彼女になりたいって言われたときに、『私に任せなさい。』なんて言わなければ良かった。大河だって健全な男子。いくら私の妹だといえ、高二と高一の男女が同じ部屋に住めば何も起こらないはずないよね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る