閑話休題 右脳で左手、左脳で右手の意味
人間の脳は右と左に分かれており、右側で左半身、左側で右半身に神経がつながっていることは、ご存知かと思います。
......どうしてそうなっているのか、を考えた方はいらっしゃるでしょうか。
普通に考えると、右脳は右半身、左脳は左半身の方が、スッキリしているような気がします。でも、そうなっていないのは、そうならない方が都合がよかった、ということになります。
結論を申しますと、脳は神経束の末端にあり、肥大しています。脳の表面に神経細胞が密集し、内側で複雑にリンクして、神経繊維同士が結合しています。外側が神経細胞で、神経細胞から伸びた神経線維をつなげるのに都合よくできています。
しかし、内蔵や体の末端-手足、皮膚などとつなげようとすると、神経細胞が表面にある状態では、繋げにくい....というわけで、脳からの神経が体へ向かって伸びていくときに途中でひねりを加えて、神経細胞が内側に、神経線維が外側になるように転移するわけです。配線しやすいように、接続側を外に持ってきているわけです。
こうして、脊椎内では、神経細胞が内側に並び、そこから伸びた神経が内臓や手足、皮膚等につながっていきます。左右の逆転に関しては、元からそうなっている前提で処理すれば、問題はありません。
人体という神秘は、知れば知るほど、精巧に作られていることに、感動しています。
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こうした人体の話を友人としていると、よく出てくる疑問が、
「なぜ、心臓は2つないのか?2つある臓器もあるのに。」
私なりに考えてみますと、1つは、「実は、心臓は2つある」ということです。
右心房、右心室、左心房、左心室 2組のポンプが融合しているわけです。全身から戻ってきた酸素を使い果たした血液を、右心房で吸い上げて、右心室から肺臓へ送り込み、肺臓で大量の酸素を含んだ血液を左心房が吸い上げ、左心室から全身へ送り出す、という動きをしています。
もう1つの理由は、心臓が2つあった場合、却って、故障確率が高くなるからではないか、ということです。2つの心臓が、完全に同期して動いているときは、問題ありませんが、同期がずれたときに、正常な方もおかしくなってしまうかもしれません。動きがあるものは、却って1つだけの方が信頼性は高くなるのではないでしょうか。
もし、2つ心臓をつけるとすれば、体の中に2系統の循環系を構築する方法ならば、ありかもしれません。どちらかが不調になっても、もう1系統が正常なら、とりあえずは生命維持できるでしょうからです。
現実の例としては、宇宙関連(衛星、探査機など)は、独立した2系統をもっており、いずれかが故障しても、もう1系統が生きていれば、機能は失われません。
しかし、生体で2系統の独立循環系を持つのは、流石に創造主でもむずかしかったのでしょう。
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