第3話 家族決定

家族でペットショップに行くと、そこにはネットで見つけたあの子がいた。


コロコロしていて、来るお客さんに愛想を振りまいている。


店員さんにお願いし、子どもが気になった子も含め、数頭触れ合わせてもらった。


どの子も子犬だから、そこそこ落ち着きがない。

甘噛が激しめの子、おっとりの子、犬種によって多少違いがあった。


一度ペットショップを離れ、家族で冷静に話し合いをした。


生きものを飼うことは勇気がいる。

ずっと飼いたいとは思っていたが、いざ!となると家族の協力も必須だ。


あれこれ話し合った結果、私は今日はいったん帰ろうと言った。


すると夫がひとこと。


「これも縁だと思う。ネットで見て、今日その子はまだ店頭にいたんだから、お迎えしてもいいと思う。」


迷ったときは辞める派の夫が、こんな大きな決断に意見を出した。


私は1人では飼育できない場面もあることを想像し、夫が完全に前向きになったタイミングにしようと考えていたから、意外な意見に驚いてしまった。


「ほんとにいいの?お迎えしたら、絶対旦那氏にお散歩頼んだりする日もあるよ?」


「いいよ。俺も犬好きだし。何より子どもも大喜びしてるし。」


ということで家族全員一致でミックス犬のその子に決めた。


店員さんに伝えると、「説明と、飼育に必要なお買い物、お手続きなど数時間かかりますが、お時間大丈夫ですか?」


旦那氏に確認すると、待ってるとのことで、そのまま手続きへ。


午前中に行って、全て終わったのは夕方だった。

ペットショップでお迎えするのは初めてだった。


こんなに時間がかかるのか、と初めて知った。

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