初めて室内犬を飼う
月夜のねこ
第1話 家族会議
夫の転職を機に、都心のペット不可物件から田舎の一軒家に引っ越すことになった。
我が家は子どもが一人。
今後子どもが増える予定は無い。
(私自身が二人目は考えられないので、年齢も含め一人っ子確定)
私は幼少期、実家で雑種の犬を飼っていた。
昔なので室内で飼っている家庭は少なく、
近所もみんな外飼いの家庭がほとんどだった。
実家のわんこはとても臆病で、とても優しい、穏やかなわんこだった。
近所の猫に餌を取られても怒らない。
人に対しても吠えたり、威嚇したりすることもない。
シャンプーは苦手なようで震えて逃げようとはするものの、唸ったり噛みついて抵抗するようなことは全くなかった。
年老いて徘徊などが始まったときも、白内障で目が見えづらくなってからも、穏やかなままだった。
人が近づいたら尻尾を振り、お腹を出す。
そんなわんこだった。
私が犬を飼っていたのは実家のわんこだけで、
犬に対する印象も、飼育することのイメージも
実家のわんこが基準というか、世の中のわんこは
みんなこんな感じかなと思っていた。
近所を散歩しているわんこ達を撫でさせてもらうことも多かったが、「このコは臆病なので触るのはご遠慮してもらってます」と言われた経験はない。
私は結婚してからずっと犬が飼いたかった。
そのことは夫にもずーっとアピールしてきた。
今までは、ペット不可物件だったこともありそもそも環境が無理ということで、犬を飼うことは遠い夢となっていた。
が、しかし、田舎に引っ越すことが決まりチャンス到来。
ペットを飼える環境になることで、私はここぞとばかりに夫にアピールした。
子どもも犬・猫が大好きなこともあり、子どもも一緒に夫にアピール。
夫は子どもに対して、自分の都合で引っ越すことに罪悪感があったこともあり、すんなりOKが出た。
こうして、どこから犬を迎え入れるか家族で話し合うことになった。
選択肢は2つ。
1つは保護犬、もう1つはペットショップ。
夫も娘も特にこだわりは無いそうで、結局私の判断に委ねられることになった。
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