篠櫻

佐藤千鶴視点


「お姉様!!私とお付き合いくださいませ!さすれば!あらゆる幸福とあの手この手であらゆる快楽をさしあげますわ!!」


「ヒィ!!ごめんなさい。」


2度目のデートを終わり、次の月曜日の放課後、私しは告白を断っていた。


相手は一年下の女子生徒、篠櫻さん。茶髪で目尻がキリっと上がったきつめの目、スタイルはボンキュッボン、すごく目立つ子で大きな問題が起きるとこの子が絡んでいるとも言われている。


今まで何人かの告白は有ったが、女性では初めてだった、しかもこれほど怖い告白は初めてだった。


「もしかして誰かお好きな方がおられるのですか?」


「え!いやその…」


「ギルティ!」


「いやいやいや!何故有罪なんですか!」


「分かりました、相手を粛清させていただきます!」


「しないでください!!」


「それで誰ですか?」


「いませんよ!」


とりあえずこの日は好きな人はいないと納得してもらったが、次の日から大変だった。


篠櫻さんが私に付きまとう様になったのだ。


休み時間には必ず私の元に、トイレも付いて来て隣の個室を使うが、クンカクンカ、ハァハァと篠櫻さんの入った個室から聞こえてくる。


(この人ヤバいよ!!)


そして私の友達に喧嘩を売る事も。


「あなたですのね、千鶴様の想い人は!」


「私?!違うよ!友達以上の感情はないよ!」


胸倉をつかみ何人にも脅す様に…。


しかも委員長と副委員長も私の想い人探しに参加した。


こうなると更に崎山君と付き合っている事を知られるわけには行けない。


幸い学級裁判と恥ずかしさで近付けないのでバレることは無いだろう。




次のデートの日、妹と玄関を出ると篠櫻さんがいる…家を特定したの?ストーカーですか?!


「お出かけですか?私も付いていきます。」


「いやいやいや!来ないでください!!」と言ったが付いて来る。


撒こうと走ってみるが駄目だった。


崎山君に危害が行くと申し訳ないので事情をメッセで送ると。


『休みの日まで?!今日のデートは中止だね、だけど嫌な事は嫌とはっきり言った方が良いよ。』と言われた。


私もこれ以上付きまとわれるのは嫌だったので篠櫻さんにはっきり言うことにした。


「篠さん!ハッキリ言います!あなたの行動はストーカーです!とても迷惑をしています!!これ以上私に付きまとわないでください!!」


ハッキリ言った!隣の妹も(よく言った!)と満足げな顔。


「そんな…ご迷惑をおかけしてただなんって…」


肩お落して私達から離れる篠さん。


これで元の生活にと思った月曜日。休み時間に篠さんが来て。


「千鶴様は私のために怒ってくださいました!これは私を心配していると言う事!!つまり!!!千鶴様も私に事を想っていると言う事!!!!これは相思相愛です!!誰も私達の邪魔はさせませんわよ!!!!」


私の前で相思相愛宣言をしていまい、しかもその後誰も近付けれないように、誰かを殺すとの殺気を込めた目で睨み誰も近付けない様にしてしまった。

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