禁断の部屋

サフランの侍女であるセシル・セシル・リリエンソール。彼女の部屋のドアにはセキュリティ対策のために暗証番号式キーが設置されている。

しかも電子キーだ。

暗証番号は四桁である。

これはセシルにしか分からない。

セシルはスイカについて図書館で調べていた。

スイカの祖先にあたる植物がアフリカで生まれ、やがて地中海から欧州各地に広まったことは有名である。

紀元前400年〜紀元500年頃の文献からは、スイカがアフリカ北東部から地中海へ広まっていった様子が読み取れる。こうしたスイカの普及には、交易品として利用されたことのほか、長旅の水分補給源として重宝されたこともひと役買っていた。

 古代ギリシャのヒポクラテスやディオスコリデスといった医師たちは、スイカの医学的効能を高く評価している。古代ローマの博物学者、大プリニウスもスイカの効用を認めており、1世紀に書いた『博物誌』の中で強力な解熱効果がある食べものとして紹介している。

(そういう効果があるとは…)

夏の果物として馴染みの深いスイカではあるが。 その歴史はとても古く、アフリカの砂漠地帯で2500万年以上も前に誕生したと言われている。 当時の野生のスイカは甘かったり苦かったりと、味が安定していなかったそうだ。そして栽培が始まったのは、およそ4000年前のエジプトだと言われている。




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